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124. バンビーノ ページ4

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職場に戻ってから

来週の資料をまとめたりしていたら

いつの間にか、夜になっていた。




私をマンションまで送るよう

社長に言われていたらしい村尾さんには

空港の帰りの車中で

「予定がありますので…」と

丁寧にお断りさせてもらった。




「あー、お腹空いた…
帰りは、外で食べて帰ろうかな」




どこのお店で食べて帰るかを悩んだ私は

ふと思い出したお店に足を向けた……。









「いつ来るかって、ずっと待ってたよ」




行った場所は、優しい笑顔で迎えてくれた

孝にぃちゃんのお店。




“イタリアンダイニング バンビーノ”





「オシャレなお店だね」



「そうか?ほら、こっち座って」



笑顔で手招きされるまま

私は案内された席に座った。




センスのいい店内は

大人の隠れ家といった感じで思わず

キョロキョロと辺りを見回してしまう。




「まず、飲みものどうする?」




やっぱ最初はビールで、

…と言いたいところだけど

イタリアン料理にはワインなのかなぁと思って




「孝にぃちゃんのオススメは?」





全く、ワインに詳しくない私は

孝にぃちゃんにお任せすることにした。





「じゃあ、スパークリングワインでも飲む?」



「うん、そうする」






ちょっと、喉が渇いてた私は

なんだか見透かされたような気がして

苦笑いで頷いた。





「その後は、料理に合わせて
ワインも出してやるよ」



私は、笑って、ありがとうって頷いた。





「このスパークリングは、口当たりが良くて、
サッパリとした味わいだよ」





そう言って、スパークリングワインを

細いグラスに注いでくれた。




「いただきます」





そっと口に含むと

口当たりが良くて

フルーティな味が口の中に膨らむ。





「おいしいね」



「そう良かった。
A、苦手な食べ物ってある?」



「ううん、全然ないよ」



「だと思った」





笑いながら、孝にぃちゃんが厨房に行くと





「はい、まず前菜の盛り合わせね」




そう言って、料理を運んできてくれた。




「お料理も美味しいし、
お酒もすすんじゃうね〜」



「そう言ってもらうと嬉しいけど…
ワインは気を付けないと
びっくりするくらい悪酔いするからね?」





私は、この間ワインを飲み過ぎて

二日酔いしてた社長を思い出して

クスリと笑った。



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ミイ | 作成日時:2016年3月13日 0時

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