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116. フェロモン ページ26

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髪も整え終えて出てきた社長は

ネクタイを結びながら

少し首を左右に振って息を吐いた。




その仕草がなんていうか…

男の色気というか…

社長のフェロモンが漂ってて…



無意識に私は社長を見つめてた。






『なに、どうした?』





社長と視線が絡みあってしまって





「あのぅ…ネクタイが少し曲がってます」





視線が外せないくらい見惚れてました…

なんて絶対に言えるわけないから

そんな適当なことを言って誤魔化した。





『そ?ちょっと直してくれないか?』



「はい」




こうして時々

無意識のうちに私の目を奪う社長。





こんな社長のそばにずっと居たら

たぶん私は、もっともっと

社長が好きになってしまいそう。





「大野さんがくるまで
まだ時間少しありますよね?」



『いや、今日から智くんは有給休暇』



「え?」



『昨夜、飲みに行ったお店の大将と
今朝から、釣りに行ってる』



「そ、そうなんですか?」



『だから、今日は空港に
行かなきゃいけないから
送迎は村尾さんに任せてるから』





村尾さんとは、副社長の運転手さんで

すごく気のいいおじさんだ。




「何時頃に来ます?」



『あー、もう来る頃かな。
早めに来るように頼んであるから』



……それならそうと早く教えてくださいよ。




のんびりお弁当を詰めてた私は

その手を加速する。




全く社長といったら……

私に対して、連絡事項が遅いというか…

こっちのことも少しは考えてくださいよ。



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ミイ | 作成日時:2016年2月18日 0時

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