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110. ご機嫌ナナメ ページ20

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パタンとドアが閉まる音と共に

エンジンの音が聞こえてきて

車が駐車場を出ていくのがわかった。





良かった…

見つからずにすんだ…

と、思ったのも束の間。





目の前にはかなり不機嫌な社長がいる。





「……そんなにワキ腹攻撃。
ダメなんですか?」




セクハラモードに入ってた社長を

あっさりと諦めさせるって

すごーく効果絶大なんですが

本当にワキ腹コチョコチョはダメなんですか?





『俺のワキ腹に何かしてみろ。
後悔なんかいくらしても足りないくらい
おまえを痛い目に合わせてやるからな』





真っ当な世界に生きる人間じゃないみたいに

ジロリと私を見て、脅し文句を言う社長。




いつもみたいに、私に対して

何をスルとか具体的に言わない辺りが

余計に恐怖心を煽られる。




冗談ですよ…とか。

試しにちょっと…なんて

出来ないというか、しちゃいけない。





好奇心より身の安全が第一です…。






「帰りましょうか…社長、」





そう言うと、一応立ち上がってはくれたけど…

機嫌がなかなか治らない様子のその横顔が

やっぱり怖いんですけど…




社長って、プライドが高いタイプの性格だから

本当、人に自分の弱みを知られるとか

とことん嫌いなタイプですもんね…





「……夕飯ですけど、
なにが食べたいですか?」





明日からのNY行きの支度で大変だろうし…

しばらく、外食とか続くだろうし…

今日は定時でお仕事終わりですから…






「社長が食べたいものを作ってあげますよ?」




別に、ご機嫌とりしてるわけじゃないけど…

やっぱり、しばらく会えなくなるなら

機嫌のいい社長でいて欲しいです。



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設定タグ: , 社長 , ミイ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ミイ | 作成日時:2016年2月18日 0時

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