106. 調整 ページ16
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秘書室に戻った私達は
まずスケジュールの調整にはいった。
大野さんと私で手分けしながら
アポイント先に連絡を入れ
問題なく一通り調整がついた。
「来週のスケジュール…
なかなかハードだなぁ」
「本当ですね…」
「来週は体力勝負になりそうだから
Aちゃんも覚悟をしておいてね?」
「はい」
社長の外回りや会食は
秘書は基本的に同行することになっているから
来週は、私も大野さんも
会社にいることが少なくなりそうだ。
「NY行きのフライトの件はどう?」
「行きはファーストクラスが確保できましたが
帰りの便は…ビジネスクラスしか
空いてなかったです」
直行便でも、行きは12時間半で
帰りは14時間くらいかかるから
「社長の体への負担を考えれば
ファーストクラスがとれれば
一番よかったんですけど…」
「急な分、それは仕方がないよ」
一通りその旨を大野さんと
社長に報告へ行くと
さっきより、少し落ち着いた様子で
『わかった、ありがとう。
じゃあ、今日は定時であがるから
よろしく。』
と、指示をだし。
『智くん、帰りはA連れて帰るから
久しぶりにほら、あの店で飲んで帰ったら?』
「え、本当?いいの?」
『構わないよ 笑』
「よし、さっそく電話しなきゃだ」
さっきの社長に負けず劣らず
ウキウキの大野さん。
つまり、今日は定時になったら
社長自ら、車を運転して帰るってことらしい。
『定時になったら、
地下の駐車場へ降りて来いよ』
部屋を出て行く私に社長がそう声をかけた。
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作者名:ミイ | 作成日時:2016年2月18日 0時