オレ様社長に恋をして (ページ7)

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07. 魔王様ページ7

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『…誰が、怖いって？』

「……ひっ！！」

なんでここにいるの？

しかも、どうしてこのタイミングで…！

「ほら、翔ちゃんそんな怖い声
出さないの」

相葉さんがそう言ってくれたのに…

『俺が、どんな声を出そうが怖がるヤツがいるなら、優しい声なんか出す必要ねーし』

「Aもまだ、翔ちゃんのこと
よくわかってない…というか
いろいろと誤解してるんだよ」

松本部長がそう言ってくれるのに…

『別に、こいつに俺のこと理解して欲しいとか思ってねーし』

振り向かなくても

櫻井社長の不機嫌オーラを

ビシビシと背中で感じ取れた。

『…って、ほら帰るぞ！』

「えーと…私、まだ食べてる途中なので
食事が終わってから帰ります。」

『はあ？この俺がついでにおまえを拾って
一緒に帰ってやろうって言ってるのに
お前は断るのか！』

なんか怒ってる…けど

怒られるような事はしてない…と思うし

まだ、食べてる途中だし…

社長が怖いから、聞こえないフリをしてると

『…おまえ、いい度胸してんな』

さらに低い声が、耳元で聞こえたと思えば

私のワキに手を入れて

身体をヒョイと持ち上げられた。

「えっ！…っ！ちょ、ちょっと！
人の胸、触らないでください！」

『はぁ？誰がそんなエグれた胸を触るかよ！』

「エグれてません！
まだ、成長過程なだけです！」

『うるせぇ！ピーチクパーチクしゃべるな！』

「ヤダ～！まだ、帰りたくないですー泣」

『そんな帰りたくねーなら
二度と帰って来れないように
帰りに東京湾に沈めてやろうか？』

「ヤダ～！まだ、死にたくな～い泣」

『死にたくねーなら、さっさと帰るぞ！』

何がなんだか分からない内に

引きずられるように櫻井社長に腕を引かれ

車の後部シートに押し込められた。

「あっ、翔ちゃん。おかえり～♪
俺の妹分のAちゃん、見つけたの～？」

運転席にいた、大野さんが振り向いた。

『余計なおしゃべりは、しなくていいから
さっさと車をだせって』

軽く舌打ちしながら

身体をシートに沈める櫻井社長。

ヤダ…ヤダ…怖いよ。

櫻井社長…怖すぎるよ。

王子様じゃなくて、魔王様だよ。

大野さんはニヤニヤとしながら

バックミラーで私たち二人を交互に見つめながら

楽しそうに口笛を吹いて

車を走らせた。

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