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27. 真夜中 ページ27

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それから、約1週間が経ったある日の夜。




今日のメインは白身魚ときのこのホイル焼き。

ごはんにお豆腐のお味噌汁と

それに作り置きしておいたひじきと

切り干し大根を小皿にとって

一人で夕飯をすませた。




すごくおいしかったけど

この大きな部屋で一人で食べると

やっぱり寂しい……。



今、このテーブルの向こうに

社長がいてくれたらいいのに

なんて思ってしまうけど




どんだけ人恋しいんだろう……。

最近、ずっと一人の夜が多い私……。







深夜になって、社長が帰ってきた。






『あ…まだ、起きてたの』


「は、はい。おかえりなさい。」




人恋しさのあまり玄関まで出迎えたけど

ほんの少し疲れた様子の社長。



そんな彼をうっすらと取り巻く

疲労の影が気になった。



社長ってハードなんだな……。



そう思うとなんとかしたくなる。

一応、秘書としてというか

召使いとしてだけど。





「社長、ご飯は食べましたか?」





彼のいつもの行動パターンからすると

このままシャワーを浴び

そして晩酌というパターンだ。




『ちょっとだけ、食べた…』


「じゃあ、軽めの食事を用意しますね」





ホイル焼きを焼いてあげるくらいいいかな

みたいに思った私は

そのまま、キッチンに残ることにした。




テーブルの上に食器を並べていると

タオルで濡れた髪をゴシゴシしながら社長が

姿を現した。




『スゲー、美味そう…』



嬉しそうに笑いながら

社長はテーブルに着き

冷えたビールを一口飲んだ。




『あー、でも…俺。
椎茸は嫌いなんだよなぁ…』


「子供みたいに好き嫌いは、ダメですよ」



そう言う私に苦笑いしながら



『いただきます』と、社長は手を合わせた。



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ミイ | 作成日時:2015年12月7日 23時

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