オレ様社長に恋をして (ページ24)

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24. 番犬ページ24

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ふざけ合う副社長と大野さんを見ていると

『お前もバカか？セ○レの意味くらい
ニノに聞いてないで、自分で調べろ』

「…はい、すいません…」

小さく、舌打ちする社長。

ああ…私、

また社長を怒らせちゃった…かも。

なんとなく今の自分の顔を

社長に見られたくないって思ってると

そんな私の気持ちを察して

副社長が大野さんを引っ張る形で

私の前に立ってくれた。

「……ありがとうございます」

副社長の背中にむかって小さく呟くと

こちらの方へ振り向きながらニッコリ笑って

「ンフフ…かし１つね」

と囁いた。

正直に言うと…

あんまり副社長に借りを

つくりたくなかったけど

今は素直に感謝した。

「Aちゃんは、ヘンにスレてなくて
男慣れしてないところがいいんだよ。
これからも、うるさい番犬が
Aちゃんの側にいるから
大変だと思うけどね？」

「番犬…？」

意味がわからず聞き返すと

副社長はクスッと笑いながら

イタズラな視線を社長に向けた。

『……番犬って、誰のことだよ…ニノ』

社長の問いかけにも楽しげにスルーして

副社長は私のデスクをの両側に手をつき

私に覆い被さるようにして前を塞いだ。

ふわりとムスクの香りに混じって

ほのかに香る煙草の残り香が

私の鼻をくすぐる。

それは、社長とは違うタイプの“

大人の男性”の香り。

『ニノ、俺のとこの秘書をからかってる
ヒマがたあるなら、会議に出席しろよ』

低い声がさっきよりずっと近くで聞こえて

私の前を塞いでいた副社長がいなくなった。

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