PSYCHO-PASS オッドアイ監視官-Part2-

#13-7　深淵からの招待 ページ48

『普通の人間･･･』

槙「あぁ、君は僕と一緒で特別だからね。」

『…ふっとした時に私はわからなくなるの
　どちらが本来の自分なのか･･･何が善と悪なのか･･･』

槙「それは僕たちがどちらにも裁かれないからさ。
　 そして本来この世の善と悪なんてものを正しく分けれる人間なんていない
　 もちろんシステムもだ。正しい事を述べた偉人が悪として裁かれる事はよくあった。
　 死後、"彼は正しかった"と称えられる」

『そうね･･･』

槙「A･･･例え君が迷い、自分を見失ってしまっても
　 それでも僕の目の前にいるのは、いつだって僕の知っているAだよ
　 何度だって君の手をとりにいく」

『･･･うん、ありがとう･･･聖護』


力なく笑うA
槙島はそっと口付ける

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一係の部屋に狡噛が入ってくる


縢「あれ？」

六「もうケガは大丈夫なの？」

狡「これ以上入院させるなら病室に火を点けるって医者を脅した」

縢「さっすがコウちゃん」

狡「嘘だよ…説得した。それより常守監視官はどうなんだ？」

六「医務室でメンタルケアのセッション中
　 でも志恩の診断ではすぐに持ち直すだろうって」

縢「可愛い顔してて根性座ってるっていうか…正直ビビったわ
　 あれでサイコパスがレッドゾーンいかないってんだから」

狡「何かあったらどうするつもりだったんだ…っ」

六「心配してたのはあなただけじゃないわ…でもね
　 危険を冒しただけの成果は上がってるわよ」


六合塚が画面に画像を出す


狡「…これが…槙島聖護…!!」

縢「今も街中のカメラの録画記録に片っ端から検索かけてるよ」

六「…Aも、同じように検索をかけてる」

狡「そうか…」

縢「…Aちゃんなら大丈夫だよ!!
　 ほら、朱ちゃんよりタフじゃん？」


自分の手を握りしめる狡噛
その様子をみて六合塚が縢を叩く


六「Aを心配してるのは私たちも同じ
　 悔やんでも恨んでも、Aは今ここにいない
　 なら･･･奪い返すまでよ」

狡「六合塚･･･そうだな。お前は特にAにはすぐ懐いてたよな」

縢「え、そうなの?」

六「えぇ･･･だって私は二度、彼女に助けられたから･･･」

狡「二度？」

六「･･･潜在犯の時と･･･潜在犯になる前に･･･」

縢「え!?それってクニっちがまだ音楽やってた時ってこと?」

狡「知り合いだったのか?･･･いや、でも･･･」

六「私が一方的に知ってただけよ。声を･･･」

狡･縢「???」

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