PSYCHO-PASS オッドアイ監視官-Part2-

#10-3　メトセトラの遊戯 ページ18

狡噛は自分のコートを船原にかけてあげた


狡「それじゃ、常守にメールは送ってないし、他に人はいないんだな？」

船「知らないわよ!なんなのよこれ!なんで私こんな所にいるのよ!」


狡噛のいう〈人〉とはAのことだった
一緒にいるのではないとなると彼女はまだマキシマの所で
これはマキシマ絡みではないのかもしれないと考えていた


狡「あんたを捕まえて、ここまで連れてきた奴がいる。
　 なにも覚えてないか？」

船「分らない…昨夜は残業片付けて、帰ったらベットに直行で…
　 目が覚めたらもうここにいたのよ。どういうこと!?」

狡「あんたは常守監視官を釣るための餌にされたらしい。いや、違うな･･･」

≪破棄された地下鉄路線です。車両を捜索してください≫

船「あ、朱の声？」

狡「よくできてるが、サンプルから合成された偽物だ。
　 地下に入ってくるのは彼女じゃなく、代理の誰かだと
　 最初から予想していやがった…
　 目当ての獲物は常守じゃない…俺なのか？」

船「あ、あたしたち……これからどうなるの？」

狡「これを仕組んだ奴が誰であれ、俺たちを
　 殺す気ならとっくにそうしてる。
　 あんたはともかく、俺を誘拐したって
　 一文の得にもなりゃしない。コイツはおそらくゲームだな。」


その時、用車両が減速を始め、車両は甲高いブレーキ音を立てて停車した


船「停まった…の？」


そして車両のドアが開いた
外へ出るが携帯情報端末の表示は圏外だった


狡「電波妨害だな。どうあっても俺たちを孤立させたいらしい。」


持っているフラッシュライトで辺りを照らすと
整備用通路に通じているらしいドアが開いているのを見つけた


船「あそこに入れ、てこと…？」

狡「敵の言いなりってのも腹が立つが…」


すると線路の向こうから、不気味な機械音と何かが通過するのがみえた


狡「走れ！！！！」


船原の手を掴んで、先ほど開いていたドアへ入り閉める
直後に猟犬ドローンが体当たりをして、大きなへこみができる
そのまま狡噛は奥へと進んでいく


船「なんなのよ! これがゲームって、どういうこと!?」

狡「何かが追ってきて、俺たちは逃げる。
　 鬼ごっこか、それとも狐狩りか…」

船「何かってドローンだったじゃない！ドローンが殺人をするなんて…」


そのまま進んでいくと、その先は地下倉庫のような広い空間だった


狡「…何だ、ここは？」

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