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17.早急に頼みましょう ページ33

A「ねぇ鶴さん。
まずはお風呂に入らない?」

鶴丸「は?何故風呂?」

A「頭、埃まみれだよ?
せっかくの綺麗な髪が勿体ないじゃん」




じゃれるように髪をわしゃわしゃとしてやると、
さっきの泣きそうな顔は何処へ行ったのやら。

ははっと小さく笑い、
そして信じられない言葉を発した。




鶴丸「この本丸に、風呂なんてあるのか?」

A「………は?」




鶴さんの言葉に驚き、
ここに来て最初に作った地図を取り出す。

自分で作ったにも関わらず、
本丸の小ささに驚いていたおかげで、
そんな事を考えれていなかった。




A「マジか…。お風呂、ないじゃん…」

鶴丸「俺がここに顕現されてから、
風呂なんて一度も入ってないぜ」

A「えぇぇ?!あり得ないでしょ!
お風呂がないとか、私はどうしたらいいんだぁぁ!」




私が一番大好きな物。それがお風呂だ。
そのお風呂がないなんて…。
今まで請け負ってきた本丸ですら、
小さくてもお風呂ぐらいはあったぞ!




A「前任の審神者…、
お風呂にすら入ってなかったのか…」

鶴丸「いや、毎日1回は必ず出掛けていたから、
その時に入ってたんじゃないか?」

A「それなら、
鶴さんたちも出陣した時にでも水浴びを…」

鶴丸「これも驚かせることになると思うが、
俺たちは一度も出陣なんてしたことないぜ」

A「な、なんですとぉぉ?!」




出陣した事がない?!
何の為の本丸だよ!

何考えてんだよ、前任の審神者ぁぁぁぁ!!

そこで記憶から引っ張り出すのは、
政府から最初に貰った資料だ。

そういえば、
前任の審神者はコレクターだったっけ…。
集める事を主としてたんだろうな。

そんな奴が、出陣なんてさせるわけないか…。




鶴丸「出陣した奴らもいたけどな。
その時は、折れる前提だ」

A「だから捏造の可能性ありなのか…」




前任の審神者に関する資料に書いてあった。
【報告書は捏造の可能性あり】と…。

だけど、実際は捏造なんかじゃなかった。

しかも折れる前提という事は、
前任の審神者にとって、その刀剣男士たちが
"いらない物"と判断されたって事か。




A「あぁ…、胸糞悪い…」

鶴丸「あははっ!主は変わらんな」

A「お風呂がないとか耐えられん!
すぐに政府へ連絡する…」

〇●〇●→←●〇●〇



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作者名:まほろ | 作成日時:2020年3月19日 12時

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