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三人の時計守1 ページ30

三人の時計守


「"消えるだけが救いだとかそんなの言うな"...光くんも変わったね」

旧校舎の女子トイレ、普と勿怪と独楽で遊びながら過ごす。

「そうだね」

独楽に紐をつけながら返事をする普はどこか上の空。

「生きているって変化していくってことだね」

よく表情が変わるようになった普のことを見ながら呟いた。
まったりと過ごす穏やかな時間に終わりを告げるように廊下を走りながら"花子くん"と寧々が呼ぶ声が聞こえてくる。

慌てて女子トイレに入ってくるのは決まって怪異絡み。案の定、荒い息をしながら教室で起きた異常事態を話していく寧々。

「物の時間が一気に進んだ?」

寧々の話を聞きながら勿怪と遊ぶ花子。

「そうなの!
三限目までは普通だったのに
生物室から戻ってきたら教室がおかしくなってて

机はボロボロ
窓ガラスは割れてる...

それにみんなの持ち物も
大変なことになってて...

私と葵のだけなんともなかったんだけど...」

出来るだけ正確な情報を伝えようと必死に思い出すように話す。
寧々の話を聞いて花子が"時間か..."と呟く。

「心当たりでもあるの?」

私の声かけにチラッと視線を送ると何かを話そうとするが、光の女子トイレに駆け込んで来る音と"花子ーーッッ!!!"と叫ぶ声に邪魔される。

ズカズカと女子トイレに入ってくると寧々の"一応女子トイレ..."の声かけも耳に入らないのか花子の首もとを掴む。

「大変だ!!ウチの組の佐藤と横尾が!」

ガクガクと花子を揺らしながら訴える。

「佐藤くんと横尾くんってミサキ階段のときも被害にあってたよね」

「「「たしかに...」」」

つい思わず再び登場した生徒達の名前に思わず突っ込んでしまう。
沈黙が続くなか、ハッとした光が"爺さんになっちまったんですーー!!"スマホの画像を見せ涙ながらに訴える。

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璃炎(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます。出来るだけ早く更新していけたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。 (2020年3月7日 9時) (レス) id: 138083c01a (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 続き気になります!体調気をつけて更新頑張ってください! (2020年3月7日 1時) (レス) id: fbc5b8317e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:璃炎 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/lampyridae/page/1/  
作成日時:2020年2月9日 11時

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