ミサキ階段11 ページ32
ミサキ階段
「死...んでない...？」
ふと目を開けると明るく木々がはえ、先程までの雰囲気と異なる世界が目の前に広がる。
「寧々ちゃん起きた？」
聞き覚えのある声がして呼ばれた方に目を向ける。
石畳の階段にそっと腰かけているA。
「Aちゃんも落とされたの？！」
花子くんとのやり取りを思いだしAに話しかける寧々。
「落とされたっていうのかな？
寧々ちゃんと一緒に居てあげてって頼まれたって感じかな」
寧々の反応に苦笑しながら答える。
「そーだ！依代！」
Aの"頼まれた"という発言に目的を思い出した寧々。いきおいよく立ち上がると周囲を探そうとAに声をかける。
「足元とか色々あるから気をつけてね」
眩しいのか目を擦りながら慌てて進む寧々の姿に、ぶつかりそうだと感じ声をかける。しかし時すでに遅し...
ガタタ ドサドサと何かが崩れる音と"きや〜〜〜"という叫び声。
「大丈夫？」
慌てて駆け寄ると足をぶつけたようで足を抑える寧々。
その隣をヒラリと紙が舞った。
「これなにかな？」
寧々が紙を一枚見ると絵日記のような紙。その隣に見るからに怪しいノート。
中を見ると稚拙な文字と文。
そして先生の一言には"岬"という名前。
「岬...」
ポツリと呟くAにハッとして次々とページを捲っていく。
"ミサキにかみ切りばさみをもらいました"
"はさみ は ほこらに だいじにいれて あります"
"教師がひとり ここから落ちて死んだそうです"
どこかで聞いた話にゴクっと二人が唾を飲む。そして白紙が続く紙と捲り続ける手。
"仕方ないかミサキを作ることにしました。"
そうくくる日記の最後と思い出される人形の山。
驚愕する事実に声にならない。"寧々ちゃん"とAが呼ぶ。隣で一緒にノートを見ていたはずのAは違う場所を見ていた。
「何をしているの」
女性の怒ったような声。心臓がうるさいぐらいにドクン ドクンと鳴る。
「こ...これを書いたのはあなたね」
日記を握りしめ、震えながらも声を放つ。
「そうよ」
「"ミサキ"はあなたじゃない」
視線を女性に向けると先程より近づいてる女性。
「集めたいのはミサキの体ですもの
名前を借りて話したほうが早いでしょ？」
「あなたはっ...
ミサキさんを作るために葵やみんなにあんな酷いことを...！！」
思わず声をあらげる寧々にAの"寧々ちゃん！"と呼ぶ声が聞こえ、体が重いことにふと気づく。
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璃炎(プロフ) - チアさん» 嬉しいコメントありがとうございます。まだまだ初心者で右も左もわからない状況ですが頑張って更新していきたいと思います。よろしくお願いいたします。 (2020年1月29日 15時) (
レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
チア - とても面白かったです！更新、楽しみにしています。頑張ってください。 (2020年1月29日 14時) (レス) id: 5a536fab7c (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 暖かいコメントありがとうございます。これから気をつけていきたいと思います。本当にありがとうございました (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
ノノ - 璃炎さん» いえいえ。これからは気をつけてください。そして更新頑張ってください。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: 9f177cdf01 (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 連絡ありがとうございます。外すのを忘れておりました。ご迷惑おかけして申し訳ありません。オリジナルフラグ外させていただきました。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃炎 | 作者ホームページ：http://nanos.jp/lampyridae/page/1/
作成日時：2020年1月28日 8時
