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ミサキ階段5 ページ26

ミサキ階段


タンスのなかや足元みんなで腕を探す中、花子くんがAに近づいた。

「A...大丈夫?」

不安そうにしながら話しかける花子くんに悟られまいと"大丈夫"と笑うA

「じゃあなんで、そんなに手を握りしめてるの?
ケガするよ」

つい気が張って爪を立てて握ってしまっていた手を差して花子くんはいう。

「調子もよくなさそうだから
無茶なことしないでね」

誤魔化していることに怒っているのか、少し冷ややかな声。"ごめん"と謝ることしか出来ない。
目の前から花子くんは去っていき、寧々たちと合流して見つけた腕の代わりになるものを見せていた。

「時間だよ 時間だよ 時間だよ」

くすくすと笑う声とともに"二"と顔に書かれた人形達が話し出す。

「授業の時間だよ」

Aも寧々達のもとへ行くとその回りを囲むように集まる人形達。

「遅刻する子はだーれだ」

くすくすと笑い続ける人形。
花子くんは包丁、光は雷霆杖を構える。

「来るなら来やがれ
返り討ちにしてやらぁ」

恐怖心を追い出そうと叫ぶ光。
すっと今まで上ってきた階段から大きな影が現れる。

四人が階段を見ると大きなハサミが口を開け、首でも切り落とす勢いでジョキンと閉じる。

「伏せろ!!!」

という花子くんの掛け声に四人は体制を低くし、ハサミをかわす。
しかしハサミの攻撃は収まらずジョキ ジョキと四人を追いかけていく。

走って逃げるが目の前には行き止まり。
ふと何かが寧々の足に引っ掛かり前へと進めない。
恐る恐る見るとそこには人形。

「遅刻する子は お前だ」

劣化したおどろおどろしい人形の姿に"ヒッ"と声をあげてしまう。
人形は足から這い上がり身体にくっついてくる。
終わりを覚悟したように目を閉じると、木片の焦げるような臭いと、軽くなる身体。

「寧々ちゃん立って!行くよ!」

Aの声で目を開けると前には溶けた人形達。

「Aちゃん」

泣きそうな寧々を励ましながら花子くんの方を向く。

「ヤシロ!!A!!」

慌てたように花子くんが叫ぶ。
背後からは先程追いかけられたハサミの気配。
振り替えると二人の目の前にはハサミの留め具、横には刃。

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璃炎(プロフ) - チアさん» 嬉しいコメントありがとうございます。まだまだ初心者で右も左もわからない状況ですが頑張って更新していきたいと思います。よろしくお願いいたします。 (2020年1月29日 15時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
チア - とても面白かったです!更新、楽しみにしています。頑張ってください。 (2020年1月29日 14時) (レス) id: 5a536fab7c (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 暖かいコメントありがとうございます。これから気をつけていきたいと思います。本当にありがとうございました (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
ノノ - 璃炎さん» いえいえ。これからは気をつけてください。そして更新頑張ってください。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: 9f177cdf01 (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 連絡ありがとうございます。外すのを忘れておりました。ご迷惑おかけして申し訳ありません。オリジナルフラグ外させていただきました。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:璃炎 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/lampyridae/page/1/  
作成日時:2020年1月28日 8時

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