毒姫と花子くん

ミサキ階段2 ページ23

ミサキ階段


「消えた生徒に階段のウワサね...
確かにそれなら心当たりがある」

コホンと咳払いをすると落ち着きながら話す花子くんに噛みつく光を寧々が止める。

ふと真面目な表情をすると花子くんはゆっくりと語りだした。

「この学園には
異界に通じる七つの場所がある

あの階段はその一つ
消えた生徒に生徒達は異界に連れて
行かれたんだろう。」

「異界...？」

「境界っつってねー
生きた人間が迷い込むと存在ごと
消えちゃったりするのさ

ヤシロと少年みたいに
ちょっとトクベツな人間は
影響受けなくて済むみたいどけど」

寧々の質問にわかりやすく答える花子くん。
すると神妙な面持ちんした光が聞いたことのある境界の話を呟いた。

「そこに行った人は
もう戻って来れないの...？」

二人の説明を聞き恐怖と不安といった表情を浮かべ恐る恐る寧々は聞く。

「寧々ちゃん大丈夫だよ」

Aが優しく笑いかけると花子くんも笑顔で"ちゃんと助けるさ"と寧々に話しかける。

「花子はね七不思議の七番目。
その仕事のこと覚えてる？」

Aの問いかけに寧々は勿怪のときのことを思い出す。

「言ったろ？
俺はヒトと怪異の関係を正しく保つ義務がある。

もちろんヤシロにも手伝ってもらうけどね」

慰めるように寧々の頭を撫でていると"オラァ！！！"と間にはいる光。

「オレも行くぞ！！
そんな危険な場所にお前ら怪異と先輩で行かせられねぇからな...
先輩はオレが守る！！」

びしっとカッコつける光を少し不思議そうに寧々が見ていた。

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