毒姫と花子くん

トイレの花子さん3 ページ3

トイレの花子さん


「メソッド78己の特技を活かすべし」

畑へと移動した3人は寧々の特技の正体を見る。
唖然とするAと花子さん。

「何 その顔！
お花育てたりすのよ！
女の子らしいのよ！？」

慌てて弁解するが、ふと思い直したように"やっぱり こんなの可愛くないのかな"と呟く。

「園芸はね昔好きだった人が「女の子らしい子が好き」って言うから始めたの
他にもお料理とお裁縫と...
全部上手に出来たら告白しようと思って」

ふと昔を思い出し寧々はポツリポツリと話す。

「いつから好きなの？」

「中等部入りたての頃から...
告白したのは一ヶ月前。三年もかかっちゃった
でも...」

花子さんの問いに答える。
あの日は今でも鮮明に思い出せる。

『はぁ？"好きです"って...
誰お前 キモッ

つーかタイプじゃないからお前みたいな大根足』

衝撃的な言葉に落ち込んだあの日。今でも思い出すとショックを受ける

「一ヶ月も前の話だし！！
もう全っ然気にしてないけど！！」

ショックを忘れさせるかのように大きな声で言う。

「気にしてるんだね」

「してない！！！

だって今は源先輩に夢中だもん
先輩みたいなすごい人と両思いになって
あの男を見返してやるのよ！」

二人のやりとりを遠目で見ているA。"普たのしそうだね"少し寂しげに呟く。
メッセージカードを取り出してる姿に次の方向性が決まったのかな？
と二人に近づいた。

「決まったの？」

「Aさん！作ったものを先輩に送ることになったの！」

メッセージカードを見せて意気込む寧々にクスリと笑みがもれる。

「寧々ちゃん、園芸もお料理もお裁縫も無駄にはならないよ。
例えそれを頑張ったきっかけが全然違う相手のためだったとしても努力した実力は寧々ちゃんの中にあるからね。
それを上手に活かすことが出来たらいいね」

「ありがとうAさん〜
明日一歩踏み出してみるね！」

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