ようせいさん3 ページ12
ようせいさん
(毒姫でよかった...)
このときばかりは安堵するがつかさの発言で安心できたのは束の間だった。
「なにこれーAに触ると溶けるのー?
おもしろいねー!!
ちょっと興味深いわいてきたー」
テンションが上がるつかさに驚きを隠せない。再度、腕をとりどこかに連れていこうとするつかさ。
「Aー!」
姿は見えないけど普の声が近づいてくるのがわかる。
「普...」
声が聞こえたほうが見ながらポツリと呟くと目の前のつかさが"つまんないなー"と言い腕を話した。
「普には俺と会ったことは内緒だよー
わかってるよねー」
言ったら何かするからと言うように脅しをかけてくる。恐る恐るつかさを見るとニコニコ笑いながら手を降ってきた。
手はケロイド状態になっているのにも関わらず、何事もなかったように振る舞う姿に驚愕する。
「じゃぁねー」
消えていく姿を前に、ほっとしてストンと床に座り込んでしまった。
「Aー!」
普の声が近くなる。また声の聞こえるほうを見ると、普がフワフワ浮きながらこっちに向かっていた。
安心したと同時に涙がポロポロ流れる。涙を流す姿に焦り"ごめんね""怒ってる?"とトイレでの事を謝る普。
「大丈夫...」
泣きながら出す声はうまく発する事が出来ない。
目を擦りながら涙を払うとぎゅっと抱き締められる。
「普...溶けちゃうよ?」
必死に言葉にする。なのに先ほどのことがあったからか、突き放す言葉も態度もとれずされるがままだった。
(やっぱり普に安心する)
「何かあったの?」
避けずにされるがままのAの様子を不審に感じたのか声かける。
「何もないよ」
「この手...どうしたの?」
つかさに握られた腕を見て普が言う。あのときは強い力とは感じなかったのに、今さらヒリヒリする。とっさに普に見られないように赤くなっている手首を隠した。
「自分で...イライラしてたからぶつけちゃって」
視線をキョロキョロさせてしまう。普のことは見れない。
「A...今さらそんな隠さないで
出会った頃に戻ったみたいだ...
昔は言ってくれたのに
誰にされたの!」
ぎゅっと抱き締める力が強くなる普。
"ごめん"とAが呟くと緩まる力。
"大丈夫だから"というと普から離れてフワフワと距離をとっていく。
「じゃぁまたね」
と手を降り消えていった。
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璃炎(プロフ) - チアさん» 嬉しいコメントありがとうございます。まだまだ初心者で右も左もわからない状況ですが頑張って更新していきたいと思います。よろしくお願いいたします。 (2020年1月29日 15時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
チア - とても面白かったです!更新、楽しみにしています。頑張ってください。 (2020年1月29日 14時) (レス) id: 5a536fab7c (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 暖かいコメントありがとうございます。これから気をつけていきたいと思います。本当にありがとうございました (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
ノノ - 璃炎さん» いえいえ。これからは気をつけてください。そして更新頑張ってください。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: 9f177cdf01 (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 連絡ありがとうございます。外すのを忘れておりました。ご迷惑おかけして申し訳ありません。オリジナルフラグ外させていただきました。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:璃炎 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/lampyridae/page/1/
作成日時:2020年1月28日 8時