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トイレの花子さん1 ページ1

トイレの花子さん


「普ー!」

夕方のチャイムが響く中、中学生ぐらいの少女が手を降りながらかけてくる。

「A...相変わらず元気そうだね」

学生帽をかぶった少年が笑いながら答えた。
人影少なくなった校庭に2人の影が並び、帰り道をゆっくり歩く。

「普はいつも怪我してるね」

「そういうAも傷増えたんじゃない?」

「昨日はお酒が無かったから機嫌が悪かったみたいなの...」

少女の声のトーンが落ちていく。
"そっかぁ"と少年がこぼした。

「生きるって難しいね...」

少女の呟きが寂しげな夕焼けに溶けていった。

***


ねえ知ってる?
この学園にある七不思議の話
全部の正しい話を集めると
何かが起こるんだって...

知らないの?

じゃぁ一つだけ教えてあげる
一番有名なお話ね
七不思議の七番目トイレの花子さん


旧校舎の3階女子トイレの前に薄い桃色の髪の少女が立つ。
恐る恐るトイレに入ると、とある個室の前に向かい、ノックを3回。

「花子さん 花子さん いらっしゃいますか」

祈るように手を組む少女を前にギイィ...と怪しげな音を立て扉が開く。
"はぁい"と扉の音ともに響く怪しげ声。

驚きながらも、開く扉の中を見た。
し...んと何もないトイレにほっと安心をする。

「こっちだよ」

見知らぬ声に話しかけられ、ポンと片を叩かれる。
あまりの恐怖に後ろを振り向きながら肩を叩いた人物を押し退けるように手で払う。
しかし、あるはずの感触はなく、目 の前の人物の体をすり抜けたのだった。

「きゃああああ」

盛大な叫び声に反して男の子の軽快な笑い声が響く。
目をゆっくりあけると目の前に学生帽をかぶった昔の制服の男の子が目の前で"大丈夫?"と聞いてきた。

「透ける体 人魂 昔の制服...
あ..あなた...」

人ならざるものに驚きながらも状況を確認していく。

「俺は怪異さ
学園七不思議が七番目
『トイレの花子さん』はじめまして」

帽子に触れながら挨拶する花子さん。

「そんなのうそっ!
おかっぱは?赤いスカートは?
しかも男の子だし...」

恐怖に勝ったのか矢継ぎ早に質問をする。

「そーゆーの最近流行らないんだよねー
花子くんって呼んでもイーヨ

たしかに俺は男だよ
でも性別以外は君が聞いた噂の通り

何か一つを代償に呼び出した者の願いを叶える

君にもあるんだろ?
聞かせてよ願い事」

トイレの花子さん2→



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璃炎(プロフ) - チアさん» 嬉しいコメントありがとうございます。まだまだ初心者で右も左もわからない状況ですが頑張って更新していきたいと思います。よろしくお願いいたします。 (2020年1月29日 15時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
チア - とても面白かったです!更新、楽しみにしています。頑張ってください。 (2020年1月29日 14時) (レス) id: 5a536fab7c (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 暖かいコメントありがとうございます。これから気をつけていきたいと思います。本当にありがとうございました (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)
ノノ - 璃炎さん» いえいえ。これからは気をつけてください。そして更新頑張ってください。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: 9f177cdf01 (このIDを非表示/違反報告)
璃炎(プロフ) - ノノさん» 連絡ありがとうございます。外すのを忘れておりました。ご迷惑おかけして申し訳ありません。オリジナルフラグ外させていただきました。 (2020年1月28日 22時) (レス) id: c47a1168a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:璃炎 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/lampyridae/page/1/  
作成日時:2020年1月28日 8時

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