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世良side
「研修報告書です。お願いします。」
「ご苦労様です」
研修報告書を提出し、ふと目に入った
“研修先変更願い届”
「……」
一枚手に取る
その時、ふとA先生の顔が脳裏をよぎる
「はぁ…」
僕はどうしたいのだろう
なんでここに来たのだろう
もう、わからない。
「……はぁ。」
ため息がとまらない
廊下を歩く足取りが重い
「あっ！！！世良先生！来ていただけませんか？小山さんが退院すると言いだして！」
すごい勢いで花房さんが走って来た
「はい！」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「失礼します！」
小山さんの病室に着くと奥さんが必死に止めていた
「わかってよ〜…あっ！先生！もううちの人出て行くって聞かないんです。」
小山さんはすでに車椅子に座っていた
「わしが倒れたせいで大きな取引先がのうなってもうたんや！ここおったら工場潰れてしまう」
「安静にしてください」
「大丈夫、ムチャせえへんから」
「いや、今出ていかれることがムチャなんです」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ようわからんけど、何とか弁ちゅうのが悪いって聞いたんですが、もうこんなにすっかり元気になったんですよ」
渡海先生を呼び、小山さんに説明する
「それは別の場所の処置で、根本的なことを治すためにはもう一度手術が必要なんです。1日でも早く」
「手術しとるような時間ないんです。納期が迫ってるんですよ。退院させてください。」
A先生は外来中でいない。
この場にもしA先生がいてくれれば…
もしA先生がいれば、何を小山さんに言うだろう…
A先生なら……
「ですから、それは…「どうぞ」」
渡海先生がやっと口を開いたかと思えば…
「いいんですか？」
「でも今すぐここ出てったら、納期どうこうの前にあなた死にますよ」
「……」
「だからといってここにずっといても、あと1ヶ月後には結局死にます」
「…ほな、どないしたらいいんですか？手術したら治るんですか？」
「やってみなきゃ分かりませんよ」
「やってみな分からんって…」
「…手術は博打ですよ。結局ね、２つに１つなんですよ。表か裏か。生きるか…死ぬか」バンッ
小山さんの診断書を挟んだファイルを落とす
「そりゃ、やってみなきゃ分かりません。
あっ、それでも退院したいのであれば、こいつに言っといてください。」
そうして渡海先生は出ていってしまった。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年5月16日 11時) (
レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
ニヤ(プロフ) - 頑張って下さい！！ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 25037090ad (このIDを非表示/違反報告)
FKLove(プロフ) - にゃーさんのペースで更新頑張ってください！楽しみに待ってます！ (2018年6月11日 20時) (レス) id: 5c8c598c22 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 気長に自分のペースで頑張ってください＾＾ (2018年6月11日 20時) (レス) id: 1fd63b4fae (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - ゆーなさん» 諦めた訳ではありませんが、バタバタしていて更新できない状況でした。私にもペースがあります。すみませんが、しばらくお待ちください。頑張って更新して行きますね！その時はまたよろしくお願い致します (2018年6月11日 20時) (レス) id: 8af5e8e31b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃー | 作成日時：2018年5月8日 4時
