佐々木学麗と暗殺教室 (ページ16)

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赤羽カルマの時間２ページ16

｢ダメですよ！授業中にそんなも…の…、……ん？そっ…それは……！昨日先生がイタリア行って買ったやつ！！｣
「あぁ。ごめーん教員室で冷やしてあったからさ……」
　って貴方のなんですか？
　しかしカルマは悪びれもせずに清々しいくらい堂々としてるなぁ。いつの間に職員室から盗ってきたんだ？
｢ごめんじゃ済みません！！溶けないように苦労して寒い成層圏を飛んで来たのに！！……というかカルマくん、今サラっと舐めましたよね！？しかもコメント辛辣すぎます！」
「へー……で、どーすんの？殴る？」
｢殴りません！！残りを先生が舐めるだけです！！そう、ペロペロと、ぉ！？」
カルマくんが挑発するようにさらにジェラートをひと舐めし……ニヤリとした笑みをアイツに向ける。案の定簡単にその挑発に乗って、ジェラートを取り返そうとカルマくんの元へ近づいて....。
　その瞬間、足の触手が何かを踏みつけ、
──バシュッ
｢(対先生ＢＢ弾！！……っ！)｣
……溶ける。
　それとほぼ同時に驚いている殺せんせーの腕を目掛けて素早く発砲した。
｢あっははっ！まァーた引っかかった」
｢……何度でもこういう手使うよ。授業の邪魔とか関係ないし。それが嫌なら……俺でも俺の親でも殺せばいい｣
　凶悪な笑みを浮かべて告げたカルマの言葉に、殺せんせーは何も言わないまま黙っている。反論しないってことは、カルマが言っていることは真実ってことなのか。
　渚が自爆テロを仕掛けた日、殺せんせーは僕らを叱るために僕ら以外を人質に例えて脅してきた。しかし本当にそれをやってしまったらカルマの言った通り、僕らは先生を“先生”として認識することはなくなるだろう。
　その脅しを実行できるだけの実力を持っているからこそ僕らは恐れたが、先生が“先生”をしていく上で実際に行動に移せるわけがなかったということだ。
「はいテスト、多分全問正解。じゃあね先生〜、明日も遊ぼうね‼︎」
　先程までの凶悪な笑みを隠して柔和な笑みを作り、殺せんせーに小テストの答案用紙を渡してからカルマは帰っていった。
　たった一数日で殺せんせーの本質を見抜く辺りは流石だけど、先生がこのまま黙りっぱなしってのはあまり考えられない。
　明日はいったいどうなるのかなぁと思いつつ、私は残りの答案を埋めていった。
　