Black Look. Ⅱ (ページ8)

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KAITO side…
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_____prrrrr…prrrrr…

Aちゃんががある程度落ち着いて来た頃

また廉の携帯が鳴った。

廉は仕事で父親に呼ばれてしまい

仕方なく部屋を出ていく。

離れて行った廉を見て

Aちゃんは、哀しい顔をした。

Aちゃんは

自分の気持ちに気付いているのだろうか。

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______ﾊﾞﾀﾝｯ!‼

廉が出て行った後の部屋で

俺は、Aちゃんと2人きりにして貰った。

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『…、落ち着いた？』

「…うん。取り乱しちゃって、ごめんね。」

『…ううん。』

「海ちゃん、助けてくれてありがとね。」

そう言ったAちゃんの表情は

もう、いつもの可愛い笑顔だった。

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『…、なんで廉なの…？』

「ん？何が…？」

『廉に抱き締められて、初めて安心してた…』

「そうかな…？たまたまだよ。」

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たまたま、なはずはない。

代わりに俺が抱き締めていても

Aちゃんはきっと、弱音を吐かなかった。

廉だから、…廉だから、涙を許したんだ。

そしてこんな風に

思ったことをすぐぶつけてしまう俺は

やっぱり廉には敵わないし。

…まだまだ子供なんだ。

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…KAITO side