Black Look. Ⅱ (ページ3)

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KAITO side…
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朝、教室へ行っても

なぜかAちゃんが来ていなかった。

真面目な彼女が

俺よりも登校が遅いなんてことは

まずあり得ない。

でも、

感じた違和感はそれだけじゃなく…

" なんであの子なの…？"

" 信じられないんだけど "

何やら携帯画面を覗きながら

意地悪なオーラを隠しきれない女の子たち。

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『…ごめんね？俺にも見せて貰える？』

半ば無理やりに

彼女たちの手からその携帯を奪えば

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『…、、、っ…！！』

彼女たちが眺めていたのは

廉がAちゃんを抱き締めている写真だった。

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それを見れば

同時に、ギュンッと苦しくなる胸。

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『…、Aちゃん今どこに居るか知らない？』

" さっき、○○ちゃん達とあっちに… "

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俺は、即座にその場から走り出した。

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走って、走って、

ようやく見つけた彼女は

ボロボロの状態で

体育館倉庫に閉じ込められていた。

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絶対苦しいはずなのに

「…わぁ(笑)こんなとこよく見つけたね。笑」

と、笑っていた。

『…Aちゃん、大丈夫…っ？』

「大丈夫だよ？海ちゃん、見つけてくれてありがと」

『今日は、ずっと俺らの部屋に居な？』

「…っ、そうだね、、、そうさせて貰おうかな。」

Aちゃんを連れて最上階まで上がると

紫耀や神宮寺も心配して駆け寄って来た。

玄さんがAちゃんの傷を手当てして

ソファで紅茶を差し出せば

大人しく、黙ってそれを飲み進めている。

いつもより、

元気がないのは一目瞭然だった。

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