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なぜかこの学校は入学式ではなく、
翌日の歓迎会と呼ばれる全校集会で
各種挨拶の儀式をするらしく。
" 歓迎の言葉。在校生代表、永瀬廉！"
「はい。」
1日目にして
私のブラックリスト入りした"アイツ"は
この学校で常に成績トップを死守しているらしく
全校生徒を前にして
堂々たる姿勢で祝辞を読み上げた。
そんな姿を少し離れた場所から見ていれば
"廉様、素敵ッ"
"れんれんかっこいい〜"
"廉様の視界に入るだけで妊娠しそう…"
…馬鹿なの？と
呆れるほどに釘付けにされている女子生徒。
それだけじゃなく
"廉さん本当にかっこいいよなあ"
"俺もあんな風になりてぇ"
"憧れるよなあ"
"アイツ"の人気は
驚くべきことに
男女問わずのものだったのだ。
みんな、アイツのどこを見て
そんな風に思ってるの？
私には、不思議で仕方がなかった。
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" 新入生代表、AA！"
『…はいっ！』
そしてなぜだか
私は今、全校生徒の前で舞台に立ち
答辞とやらを読んで
新入生代表の挨拶をこなしている。
それもそうだ。
中学の時も学年トップの成績を譲らなかったし。
この学校は、私にしてみれば
だいぶ偏差値を落として入学した。
受験した生徒の中で
１位で通ったのだろうと自負している。
同じように勉強ばっかりしていたさくらは
随分と難関高に進学したけど。
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作者名：Raine. | 作成日時：2020年5月24日 1時
