【刀剣乱舞】ブラック？気の所為じゃないかな

22％ ページ22

『は、……え、っ』




「そんな、辛そうな顔しないで。」




「はー、もうっ……調子狂っちゃうって、人間のこと嫌いなのにさ。何でだろうね……あんたとは同じ匂いがするんだ」





優しく抱きしめる彼らはポツポツと話し始め、私に問いかけるように言う。




「誰かに愛されたいとか、必要とされたいとか頼って欲しいとか。色んな感情がさ、胸のなかにあって、何を信じていいかわからなくなるの。

……良く、あるよね」





『っ、』




少しおどけた様に眉毛を少し下げてはにかむ加州清光は今まで見てきた彼の中で一番儚くて優しいものだった。



「だからね、」





その後を追うように大和守安定も続ける





「どうか、僕達を見て欲しいんだ。アンタが前にいた本丸のことは追々話してくれればいいからさ。


その本丸の僕達を重ねないで、僕達をちゃんと見て」






大和守安定は真っ直ぐに私を見つめる。






どちらにせよ、二つの瞳は真っ直ぐで揺れること無く私を捉え続けてる。







こんなんじゃ、





こんな、んじゃ……










『……………………………………ぅ、っ』












今まで我慢してきた涙が、もう我慢しなくてもいいんだよ、と言うように溢れ出て







止まらなかった

23％→←21％

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す