罪深き聖女 ページ6
＊事後的雰囲気注意
真っ白なシーツと染み付いた香の中で平衡感覚がイカレテしまったらしい。
自分はコッチの中じゃ、まだマシな方だと思う。
色恋沙汰においては。
しかし、自分も男だ。こーいう相手がいてもいいだろう。同意の上なのだから。
そんな言い訳まがいなことを考えながらオーバーホールは気怠い体をゆっくりと起こして、視界で揺れるライムグリーンを見つめた。
空気に触れた素肌が冷たくて少し震えた。
『仕事のほどは如何ですか？』
彼女は床に放り出されていた、露出の多い高級ブランドのドレスを見に通していく。
振り返ってちらりと此方を見る。
ファスナーを上げろということらしい。
白い背中を片付けぬように慎重にファスナーを上げると仕上げに首元に触れるだけの柔い口づけをした。
くすぐったそうに、ふふ、と彼女が笑う。
オ「上手くやってるよ。おかげ様でな。」
『それは良かった。』
ニコリと礼儀正しい笑みと低俗なドレスのコントラスが不自然でどこか滑稽に見える。
彼女は若い。世間一般でガキ、と称される年齢だ。
にも関わらず、その手腕は勿論、肝というものもまた、恐ろしいほど座っていた。
甘い声で縋り、媚びて来る、こちらが構ってやりたくなるくらいの脆さを感じてしまうのに、当の本人は着々と事を進めていく図太さという強かさを持っていた。
彼女にはプライドも矜持もない。だが、迷いも恐れもなかった。
生物が自然と掛けているストッパーというのだろうか、そういうものが欠落した女だった。
自分の理想としているリーダー像とはこのような形をとっているのだろう。
知っている、俺はいつかこいつに壊される。
でも、たまに見せる。
哀しそうな、愛おしそうな、聖女のような笑みと涙。
愛してるわ、と囁く彼女の声はその時は真実なのだろう。
吐いた言葉は、冷えて、色を無くして、錆びていく。
アァ、そんなんだから、俺はお前から離れられない。
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かむかむ(プロフ) - Tyrant-unknownさん» リクエストありがとうございます！楽しんで貰えると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2019年4月29日 23時) (
レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
Tyrant-unknown - お久しぶりです。またで申し訳ないですけどリクいいですか？弔くんと夢主ちゃんの恋人同士みたいなのがいいです。お願いします。名前が長ければTyrantでいいです。 (2019年4月29日 22時) (レス) id: f453f15264 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年4月4日 21時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
unknown - リクエスト受けてくださりありがとうございます。面白かったです。 (2019年4月4日 6時) (レス) id: f453f15264 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - unknownさん» リクエストありがとうございます！楽しんで貰えると嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします！ (2019年4月3日 22時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かむかむ | 作成日時：2019年4月3日 0時
