緑谷妹、マイキーに恋されまして。【ヒロアカ】×【東京卍リベンジャーズ】

初恋 ページ2

佐野万次郎。またの名を、その名を聞けば、泣く子も黙る“無敵のマイキー"。

なんとなく、遠くまでツーリングしたくて気がつけば全然知らないところまで来てしまっていた。

"マイキー！！今どこ！？ご飯どうするの！？“

「悪りぃって。エマ。飯はそっちで済ませてくるから、今日中には戻るよ。」

休憩のために立ち寄った公園で電話をプツリと切るとうーんと伸びをする。

「ん？」

しくしくと啜り泣く声が聞こえた。

ふと、ベンチを見ると女の子がぼろぼろの手紙を見つめて泣いていた。

“女の子には優しくな。“

兄の言葉を思い出し、マイキーは彼女に声をかけることにする。

「なぁ？大丈夫？」

ゆっくりと、顔をあげる。

覗く、翡翠色。

涙で輝きは増し、ただ、彼女に俺は。

美しい、と感じて。

「きれーな目。」

『え？』

彼女の声に我に返ったマイキーはみるみるうちに真っ赤になった。

初対面の女の子に向かって何を言ってんの。俺は。

「ごめん、つい。ナンパとかじゃないから安心して。」

そんなふうに苦し紛れの弁解をする俺に彼女はぽかんとすると、すぐに控えめに笑い出した。

『なに、それ。でも、嬉しい。』

可愛い。

ナンパとかじゃないって言ったくせに。出会って数秒だぞ。一目惚れとか信じてなかった。

俺、この子。好きかも。

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