貴方は私、君は僕。 ページ9
『・・・何者？』
一澄はのっぺらぼうの様な男を怪訝そうな顔で見る。
のっぺらぼうは一澄を興味深そうに、ある意味無遠慮なくらい頭のてっぺんからつま先まで値踏みをするように見るとやっと答えた。
「ソレは僕の何について聞いているのかな？
長く生きていると肩書きも多くてね。本名なんてものは忘れてしまったし、」
一澄はのっぺらぼうをもう一度見る。
顔が無いので分からないが、身体つきから言うと壮年の男性というタイプである。
少なくとも老人には見えない。
待て。多い肩書き、長く生きていながらも若い身体つき、私と同じと思われる個性。
この世に一澄自身、自分と同じタイプの個性は一つしか聞いたことがない。
ネットで都市伝説として語り継がれているその男は
異能黎明期の混乱を纏め上げ、裏からこの国の秩序として君臨した。
一澄もまともに都市伝説を信じていた訳では無い。
でも、もしも個性が奪えるならば、あり得るのでは無いだろうか。
その個性は実際、一澄も持っている。
その男はまさに一澄が目指すべき、至るべき領域を象徴する男。
一澄は今までこの男に敵う存在になる為だけに生きてきたのだ。
「結論に至った様だね。この状況でその頭の回転の早さはなかなか素晴らしいよ。」
正解だよ、お嬢さん。
僕の名はオール・フォー・ワンだ。
その言葉が言い終わるより先に彼と一澄は同時にお互いへ向かって、踏み込んだ。
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かむかむ(プロフ) - 充希さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年3月8日 21時) (
レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
充希 - エンデヴァーがエンデバーになってますよ！この作品が好きなので、更新頑張って下さい！ (2019年3月8日 13時) (レス) id: 1c94acc086 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - 5000ヒットありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年3月6日 23時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - 4000ヒットありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年3月4日 23時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - ありがとうこざいます！！凄い嬉しいです！テスト期間で中々更新できなかったのでこれから沢山更新していきます！応援ありがとうございます！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かむかむ | 作成日時：2018年11月21日 23時
