相澤せんせーとツンデレ奥様【相澤消太】 (ページ34)

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平和の象徴ページ34

翌日。雄英高校職員室。

「昨日は楽しかったな。A。」

『もう！へんたい！！好きじゃないんだからぁ！！でも愛してるぅ！！』

なーに見せつけられたんだーーーーーーー。

雄英高校教員一同は皆おんなじことを考えた。

苦難を乗り越えた二人は以前と同じく、いや比べようもないほどのいちゃつきを始めた。

二人が目が合うたびに花が咲くし、周りの空気が糖度を帯びる。

でろあまぁ〜。

まあ、何はともあれ、解決して良かったということだ。

オールマイトはホッと一息つく。オールフォーワンは捕まったが、まだまだ残党は多くいる。

しかし、このたびリーダーである男が捕まったことで一気に数は減るだろう。

実際に昨日の今日で自首してきたものがたくさんいた。

オールマイトは正義の人間だ。

だから、弱味となるため、結婚はしないし、子どももいない。

だが、なんやかんやいって、その正義だってオールマイトが日々暮らす人々を愛しているからこそのモノだ。

愛が正義だなんて台詞までは言わないが、確かに愛と正義を友達にしたヒーローは最強かもしれない。

その欠点があるとすれば愛し方を知らぬものは誰かを愛することができないということだ。

愛にはいろんな形がある。

『オールマイト。世話をかけたわね。』

Aが申し訳なさそうにオールマイトに声をかける。

「いいんだ！あのおかげで彼は救われたし、オールフォーワンの残党たちもだいぶ捕まるだろう！！

それにあの場で君は誰よりもヒーローだったよ！！」

グッジョブするオールマイトにAは苦笑する。

『オールマイト。まさか、貴方とこうして笑い合える日が来るなんてね。

だって、私、一生根っこは変わんないと思ってた。

5年前、オールフォーワンが捕まった日。ショータと結婚して5年も経っているあの日でさえ、私、貴方を一瞬恨んでしまった。

最低よね。ショータや白雲、山田、エンデヴァーもそうだけど、あなたもいつだってわたしを救ってくれた。全くの赤の他人なのに。

ありがとうね。平和の象徴。』

オールマイトはニッコリと笑った。彼にとってこれ以上ない嬉しい言葉だった。

誰かを助けて、感謝してもらって。こちらこそありがとう。

「私は平和の象徴だからね！！誰であろうと救いを求める声が有ればオール！全て助けるのさ！！」

『貴方らしいわね。』

二人は強く握手を交わした。