相澤せんせーとツンデレ奥様【相澤消太】 (ページ33)

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まいろーどいずのっとまいだーりんページ33

『ごめん！！』

「許さない。」

『ほんっとーにごめん！！！！！』

ぶすっとした顔のイレイザーに平謝りするAというレアすぎる光景に白雲とプレゼントマイクはゲラゲラと笑いながら写真を撮る。

「つか、同じ名前とか、そうそうありえないだろ。個性も似てるし。

なーにが愛せるようにだ。既婚者が元カレとキスしやがって。」

『本当にごめんなさい！でも、あの時はあれ以外の解決法なんて浮かばなかったのよ！！』

涙目で謝り倒すAに相澤はため息をついた。

「はぁ、まあ、もういい。なんか、あの男見てたら馬鹿らしくなってきた。

浮気されても他の男と子ども作ってもいいなんてイカレてんだろ。」

でもまぁ。そんなもんか。

もし、あの時、あの日、Aにあの魔王との間に子がいたとしても俺は迷わずAを選んだし、その子どもも引き取っていただろう。

愛ってのは本当に厄介なものだ。こんなに非合理的なものもない。

他人を縛り、狂わせ、支配する。

さながら、悪のようでありながら、心に堪らない歓喜を与える。

愛とは正義よりも強く、悪よりも執拗だ。

「なぁ。おまえにとって愛ってのはなんなんだ？」

尋ねるとAは少し、寂しそうに笑った。

『私にとって、愛とは献身だった。裏切られても見返りがなくても命さえ捧げる。狂気。

そういう意味ではアイツは私の愛を愛してたのかもね。

でも、違うわ。今はね。』

ふふと笑うAに相澤は首を傾げた。

「今は？」

Aはアラサーとは思えない乙女みたいな笑顔を浮かべて相澤に抱きつき、とっても深いキスをした。

『大好きな人とイチャイチャすること！！

助けに来てくれてありがとう！！マイダーリン！！』

「っ！！！当たり前だろ！！マイハニー！！！」

公然の環境で抱きしめ合い、お熱いキッスを始めた二人に白雲とプレゼントマイクは苦笑いした。