相澤せんせーとツンデレ奥様【相澤消太】 (ページ30)

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え？え？ページ30

「やられましたね。俺たち公安もずっと追っていたのに。」

運転する大型の覆面パトカーにはエンデヴァーとホークス、プレゼントマイク、そして、イレイザーヘッドが乗っていた。

「奴は、何者なんだよ？」

プレゼントマイクが神妙な顔で尋ねる。

「俺の調べによると、彼女の元婚約者、といっても、奴の父とオールフォーワンが長い付き合いで、関係強化のための仮面夫婦みたいなもんだったはず。

ただ二人ともオールフォーワンへの強い忠誠心を持っていた。彼女はともかく現在でも彼はオールフォーワン派の残党のリーダー的存在。

オールフォーワンの呪いですよ。」

ホークスは厳しい顔になり、顎に手を当てる。

「考えたくはないですが、あの二人が共にいるのは非常にまずい。単なる人質と犯人ならいい。

でもあの二人はオールフォーワンへの忠誠心という強すぎる絆で結ばれている。

仮面夫婦でしたが、ひょっとしなくても普通の恋仲の男女よりよほど強い結びつきだったはずだ。」

「おい、ホークス。まさかと思うが、お前、あの二人が組んで、また何かやらかすんじゃないかと考えているんじゃないだろうな？」

エンデヴァーの鋭い声にホークスは否定も肯定もせず、沈黙を貫いた。

「それはないよ。」

相澤の声が沈黙を破った。

「なんでですか？」

ホークスは根拠のないセリフに眉を顰めて、尋ねる。

「もし、そうだとしても俺が何度だってアイツの目を覚まさせるよ。

何度だって、タルタロスに行ったってアイツを止めるよ。

だって俺はアイツのことが大好きだからな。」

そのセリフにホークスはぽかんとする。そしてすぐに笑い出した。

「ははっ！お熱いねぇ！！イレイザーヘッドさんが言うんなら大丈夫だ！！それに、今のところ彼女は助けを求めているんだ。

ミッドナイトさんと白雲さん。それにオールマイトさんももう着くそうです。

助けましょう。今度は俺にもお手伝いさせてくださいよ。」

笑うホークスにイレイザーはじとっと視線を浴びせる。

「でも、お前、アイツは渡さないからな。」

「あ？何言ってるんすか？俺、気の強い人苦手なんすけど。」

「え？」

「え？」