相澤せんせーとツンデレ奥様【相澤消太】 (ページ18)

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『ん゛。声、やば。』

酒を飲んだせいか、声がしわがれている。それにしたって騒がれすぎな気もするが。

ゆっくりと起きあがろうとすると体に激痛が走る。とくに腰。

『ッぅぅ〜！！いったぁ。』

起き上がるとなんと一糸纏わぬ生まれたままの姿ではないか。体には紅い点が大量に付けられているし。

隣を見るとまだ眠ったままの相澤がいた。よかった。まだ私、抱いてもらえてるんだ。

ぎゅっと抱きつくと、相澤がゆっくりとこちらを向く。

「眠ったまま。夫婦とはいえ、合意もなしにされた奴の態度とは思えないな。それとも、別の男でも想像してたか。」

怖い顔でこちらを睨む相澤にAはびくりと驚く。

『っ、合意かどうかなんて知るわけないでしょ！酔ってたんだから！』

「へぇ。じゃあ隣に寝てる奴が俺じゃなくても同じように誤魔化すのかお前は。」

明らかに不機嫌そうな声。酔っている時に何かしてしまったのだろうか。

『っ、ごめんなさい！謝るから！』

「何謝ってんだよ。やっぱやましいことでもあるのか。あ゛？」

わけがわからない。

酔って帰ってきて。朝起きたら裸で、何故か隣の旦那にキレられている。

『あんたこそっ！そんなこと言うなんて自分にも思い当たる節があるんじゃないの！！』

「どーだろうな。まあ、俺はお前と違って、生徒たちに若いって言われたし。」

『きっも！！何言ってんの！？そーいうとこがおっさんくさくて無理！！！！！！』

ドンッと馬乗りになると、まるで出会ったときのようにAは相澤を平手打ちしはじめた。

ばちんっ！！ばちんっ！！！と音が部屋に響き渡る。

『ばかっ！！ばかっ！！変態！！もう３０なのにどーていくさい！！ちょっとはホークスでも見習ったら！？』

「やっぱりホークスか！！このいんらんおんな！！年下に手ェ出しやがって！！」

『何言ってんの！？きっしょい！！ばかあ！！！！』

ひとしきり平手打ちが終わると相澤の顔は原型を留めず、また、Aも大号泣である。

『実家に！！帰らせて！！いただきます！！』

最後に一番大きな顔面ストレートをお見舞いするとAはバック一つをひっつかんで、嵐のように去っていった。

「くそっ、いってぇ！！って！！おい！！まて！！脱走するなぁ！！！！」