相澤せんせーとツンデレ奥様【相澤消太】 (ページ15)

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ヒーロー界のサディスティック女王といえば、真っ先に名が上がるのはミッドナイトだろう。

しかし、コアなファンの中では、こんな声も上がっている。

“いやぁ。ヒーローソルベのあの目。あの目もいいよなぁ。“

"そうそう。ゴミクズ見るような目！！“

“エンデヴァー譲りの強気な攻めもいい。“

“うん。いい。“

『ちょっとぉ？今日私機嫌悪いんだけどお。サンドバッグ決定なぁ♡』

べっきべきべきべきぃ！！

とんでもねぇ音を立てながら凍っていく敵たち何故か顔はキモいくらい嬉しそうだ。

「ちょ。ねーちゃん。やりすぎなー。」

エンデヴァーの実息子であり、サイドキックでもある燈矢は叔母の姿に戦々恐々としている。

二人ともエンデヴァーのサイドキックとして雇われ、働いている先輩後輩であり、燈矢にとっては生まれた時からのお付き合いのA。

彼女のわがままで泣き虫で大人気ない性格は知っているが、最近は夫である相澤の矯正もあり、丸くなったと思っていた矢先のこれである。

『ねぇ。燈矢、エンデヴァーがもし、あなたのことほっといて他の若手を可愛がってたらどう思う？』

隠れファザコンメンヘラ野郎(燈矢ファンごめんなさい)はすぐに真顔になる。

「精神的に追い詰めて、地獄の果てでダンス踊らせる。俺を見ろ。親父。」

『でしょ。つまりはそーいうことよ。』

二人が周りの人間が声をかけらぬほど恐ろしいオーラを纏わしはじめたところ、一人場違いにも明るい声で二人の元に駆け寄ってくる男がいた。

「おーい！！おふたりさーん！！敵より怖い顔してどしたの？」

剛翼ヒーローホークスである。

彼、最近エンデヴァーとなかよしこよし(燈矢談)ということで燈矢に“親父の一番は家族だしぃ。なめんな。“と言ったところ、"じゃあ俺もエンデヴァーさんの家族になろうかな。“と爆弾発言したことで轟家の間で話題の人物になっている。

「げっ。ホークス。」

「げって。ひどいっすよ。おにーさん。仲良くしましょ？」

Aも彼の実力は認めているもののそのなんとも言えぬ若者独特の軽さに微妙な顔をしている。

もっとも彼女にとって彼を苦手としている一番の理由は他にもあるのだが。

『ホークス。相変わらずねぇ。九官鳥の方が静かなんじゃないかしら。』

「ご無沙汰してます。Aさん。その節はどーも。」