相澤せんせーとツンデレ奥様【相澤消太】 (ページ11)

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ウィーーーーン。その日の朝。髭剃りの独特な音が二人の愛の巣に響き渡っていた。

そして、がちゃんがちゃんという皿のぶつかる不穏な音も。

朝っぱらからいつもはジョリジョリとはやしっぱなしの髭を綺麗にジェーピングクリームを使い剃っていく相澤。

『なにしてるの？』

すすすと寄ってきたAに照れ臭そうに相澤はこんなことを言う。

「あー、若く見えるか？」

若く見えるかだと？若く見られたいのか？老けているのは嫌と。こいつはなぜ？逆に言うと

３０過ぎの年増女は嫌ってこと？

『・・・見えるんじゃない？』

極めて無感情に返すAに相澤は心の中で大慌てしていた。

え、若く見えないってことだろ？その反応は。いつもなら、

“もう！おっさんくさいままだし！かっこよくなったなんて思ってないんだからぁ！！“

って感じだろ。なんだよその無表情。顔整ってるから彫刻みてーだし。

てか、なんでこいつ味噌汁なんて作ってんの、そしてなんでこんな酸っぱいんだ？

まさか、

“若くてイケメンの〇〇くんに美味しいお味噌汁を食べて欲しいなんて思ってないんだから！！“

昨日の下着の件といい。

本当にやばいのか？これは？

味噌汁は相変わらず酸っぱいし、Aの顔も梅干しを食べたような顔になっていた。