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鬼の気配はよく分からない。

その炭治郎の言葉に心の底から安心してしまっている自分に気付いて、Aはその感情の理由がよく分からずにひたすらそのことについてぐるぐると考える。

初めて他人と過ごす穏やかな時間に感化されたのだろうか?
それとも、初めて受ける他人からの優しさに、縋り付きでもしたいのだろうか?

考えても考えても分からない答えに、Aはついに考えることを放棄して横になって目を閉じる。

目を閉じてからもまぶたの裏に浮かぶのは優しい笑顔を浮かべた炭治郎で、ああ、この感情は何だったかな、なんてずっと遠い昔人間だった頃のことを思い出してみても、そこにあるのは酷い差別を受け続けた記憶と、自分を庇い傷付き疲弊した両親の姿だけ。

「A殿〜」
「!…童磨さん」
「見て見て、玉壺殿にもらったんだ!首をいけようと思うんだけど、どうかな?」
「…。いいと思います」
「やっぱり?」

今のAの気分とは対照的に明るい笑顔で喋る童磨は、Aの顔を見て「…あれ?」と不思議そうに首をかしげる。

「あれれ?もしかしてA殿、何か悩んでる?」

話を聞いてあげようか、と笑顔のまま言った童磨に、Aが試しに「童磨さんって、恋とかしたことありますか」と問いかけてみると、何か考えるように瞬きを繰り返した童磨は、「…恋かぁ、恋してる人は楽しそうだよね」とにこりと笑みを作る。

「…でも、うーん。ごめんねぇ、恋の悩みは相談にのれないかも」

わざとらしく眉を下げてそう言ってみせた童磨にAが「期待してなかったので大丈夫です」と返すと、「えーっ!それは酷いなぁ」と笑ったあと急に表情を消した童磨が、「でも一つだけ」と指を一本Aの目の前に立てる。

「あの方は、ぜーんぶお見通しだ。…相手によっては、心に秘めておくことすら許されないよ」

そう言ってゆっくりと細められた童磨の虹色の瞳があまりに幻想的で美しくて、Aはうなずきを返しながら、その虹色に自然と手を伸ばしていた。

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チーズ(プロフ) - レインさん» 受験頑張ってくださいね!!! (2020年5月18日 17時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - レインさん» レインさんー!お久しぶりです!実はあれ、消してしまったんです、、非公開にできないみたいだったので(;ω;) (2020年5月18日 17時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - チーズさん!オチ誰にするアンケートに飛べなかったんでここでいいます!長男がいいです!29話の長男にやられたっ・・・!ものすごいお久しぶりですね!今年受験生なもので! (2020年5月18日 17時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - レインさん» 良かったです(笑)これからもよろしくお願いします(*^^*) (2020年1月15日 20時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - チーズさん» 許します。(*^∀^*)←なんで上から目線やねん。 (2020年1月13日 20時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チーズ | 作成日時:2019年12月21日 15時

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