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次の日、すぐ目の前にある杏寿郎の寝顔と気怠い身体が、昨日あったことを現実のものとしてAに知らしめて、幸せすぎる朝の訪れにAは自然と笑みがこぼれた。
「ん、…A？」
「お、おはようございます！」
Aの笑い声で起きたのか、寝起きの掠れた声で杏寿郎に名前を呼ばれた声色が、昨夜何度も優しげに呼びかけられたその声色と似ていて、ドキドキと煩く脈打つ心臓の音と共に、Aは急に昨夜の恥ずかしさまで思い出してしまう。
「あ、あのっ、…あんなに優しくしていただいてっ、杏寿郎さんは満足できたのでしょうか！？」
何を言っているか分からないまま口から発せられる言葉に、Aは自分でも驚いてしまって、「す、すみません！間違えました！」と勢いよく立ち上がる。
「…Aが満足できたのなら、俺も満足だ」
誤魔化すように杏寿郎に背を向けて着替えるAにそう言った杏寿郎は、「身体は辛くないか？もっと優しくするつもりだったのだが、Aがあまりに可愛くて無理をさせてしまった」と申し訳なさそうな声色で告げる。
「つ、次はもっと酷くしてください！」
「…、Aは、被虐的趣向があるのか？」
「ちっ、違います！これ以上優しくされたら、愛されているのではと勘違いしてしまいそうで…！」
自分で言っていて悲しくなる言葉に、唇を噛み締めて涙を堪えたAは、「…愛しているよ」と呟かれた杏寿郎の声に、意味が分からずに勢いよく振り返る。
「…Aの求めているものかは分からないが…。俺は、Aを愛している」
「…千寿郎くんや、お父様と同じように…でしょう？」
「…、俺は一生を、Aと添い遂げるつもりだ。Aを生涯かけて、守ってやりたいと思っている。…それだけでは、駄目だろうか？」
どこか困ったような笑みでそう言う杏寿郎に、駄目だなどと言えるはずがないAは、「…いつか、優しくなんて抱けないくらい、私に惚れさせてみせますから！」と勢いよく杏寿郎に抱きつく。
「はは、それは困る！…俺はAを、この上なく大事に甘やかしていくつもりだからな」
もはやただ愛されているのと何が違うのか分からなくなってきたAは、しばらくはこのままでもいいや、と杏寿郎の胸に身を委ねて、すぐそばで聞こえる杏寿郎の力強い鼓動の音にそっと笑みを浮かべた。
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チーズ(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いしますm(__)m (2020年11月5日 18時) (
レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - よもぉぎさん» コメントありがとうございます！無限列車に乗車したんですね！私まだなんですー！煉獄さん現実に来て欲しいですよね、、更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - 読ませていただきました！！煉獄さんがイケメン過ぎるし千寿郎は可愛くて お話が更新されるのを楽しみにしてます(*´ω｀*)更新大変だと思いますが、無理せず頑張ってください☆ (2020年11月4日 8時) (レス) id: 010b0b49eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぉぎ(プロフ) - はわぁ...素敵すぎます〜！！煉獄さんから愛されるなんて話数を積む事ににやけが増していきます！！無限列車にも乗車したんですがどれほど煉獄さんが現実にいたらと思ったんだろう。。更新頑張ってくださいー！！！ (2020年11月4日 7時) (レス) id: 990295e7ae (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - パプピーマン。さん» コメントありがとうございます！好きすぎるだなんて嬉しいです！口角が富士山！言い回しが上手すぎて思わずクスッと笑ってしまいました、、！！関係ないですけど、今の季節の富士山はめちゃくちゃ綺麗ですよね〜(笑)更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年10月30日 11時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ
| 作成日時：2020年10月8日 14時
