【番外編】ハカリゴト ページ34
「たのもォォォォォ!!!」
「うるっせえェェェェェェ誰だテメー!!!」
「A・ヴァンジャンスと申します!!」
場所は黒の暴牛のアジト。
いつもうるさいことこの上ないが、今日はいつも以上にうるさかった。
道場破りみたいな台詞を言ってアジトに上がり込んだAにごもっともなツッコミをしたマグナ。
そして間髪入れずに丁寧に自己紹介をしたA。
奇跡的に今日は全員が非番らしく、皆がなんだなんだと集まってきた。
「……ヤミさん」
「何?」
ただごとじゃなさそうな雰囲気を醸し出す彼女を見て、誰かの生唾を飲む音が聞こえた。
「男性って誕生日に何貰ったら嬉しいですか?」
「何??」
・
「ヴァンジャンスの誕生日?」
「ああああああ何を渡せばいいのか……」
いつものヤミの彼女に対する親戚の末っ子を見る目から一転して若干冷めた目で見ていた。
誕生日プレゼントに何を渡せばいいのかわからない彼女は思い立ったが吉日ということで今に至る。
「それで皆さんのご意見を伺いたいと思って殴り込ませていただきました」
「随分丁寧な殴り込みだね」
黒の暴牛団に常識人というのは限りなく少ない。
故に自分の団員から訊いた方がいいのではないかとも考えたが、実は団員の中でウィリアムの誕生日を知っている者はAくらいなのだ。
そもそも団員がお互いの誕生日を知っている方が珍しいくらい。
もともと金色の夜明け団員達は「イェーイ誕生日おめでとーー!」って言う性でもない。
そろそろ俺誕生日だわーっていう者もいない。
つまり、ウィリアムの誕生日を祝う者は彼女くらいしかいない。
「去年はどんな感じだったんですか?」
参考程度にとノエルは質問したが、Aは去年のことを思い出すとたちまちシュンと落ち込んだ。
「…お食事に行ったのですが、私に奢らせるわけにはいかないと仰って結局ウィリアムさんに奢らせるような感じになってしまいました」
「あー」
ヴァンジャンスならそうしそうだわ、とヤミはタバコを吸いながら呟いた。
「突然で大変申し訳ありませんが、皆さんのご意見を是非聞かせてください!!」
任務の時並に真剣な表情を浮かべて頭を下げたA。
断る理由はない。
あと面白そうということで、黒の暴牛の団員達は協力することにした。←こっちが本音
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HANON(プロフ) - Ame931さん» ほんとそれですね!コメントありがとうございます (2022年6月19日 12時) (レス) @page36 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
Ame931(プロフ) - ゴーシュが恋愛やってるように見えないのめっちゃ分かるわ〜 (2022年6月19日 9時) (レス) @page36 id: 745f3a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
春川みやび(プロフ) - ありがとうございます( ; ; )後回しで構いません!無理しないでください、、!応援しています!^ ^ (2019年2月16日 13時) (レス) id: 1c145295b7 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 春川みやびさん» リクエストの方なんですが、今書いてもご期待に添えられるようなお話にはならないと思うので、続編に入って最初の方は本編を書かせていただきます。本編が一区切りついたら番外編を書こうと思うのでもうしばらく待って頂けると幸いです。大変申し訳ありません。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 10bafabdf4 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - ありがとうございますo(^o^)o自分でリクエストしながら、すっかり忘れてました、、、、。(笑)m(__)m (2019年1月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HANON | 作成日時:2018年10月8日 16時