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ページ25

自分が嫌いだった。


養母(はは)に向けていた張り付いた笑みが剥がれることはなく、ウィリアムさんとユリウス様にしか心から笑顔になれることはなかった。


張り付いた笑顔しか出来ない自分が嫌いだった。


嘘か本当かもわからない自分が嫌いだった。


養母(はは)には「はい」としか言えない自分が嫌いだった。


自ら動けない自分が嫌いだった。


空っぽな自分が嫌いだった。


私を知る人は決まってこう言う。


「優しい」「お人好し」「寛大だ」


私が優しいんじゃない。ウィリアムさんが優しいんだ。

ウィリアムさんが優しいから私はそれを尊敬しているだけなんだ。

私が自分をそう思っていたのはウィリアムさんも分かっていたらしい。



「君は多分自分のことが嫌いだろう」



その時の私はきっと間抜けな顔をしていただろう。

「へぁっ?」と素っ頓狂な声をあげたのはかろうじて覚えていた。

するとウィリアムさんはまたもや予想外のことを言った。



「あの時王族の子を助けたのも嘘だったのかい?」



あまりにも図星だった言葉に、間抜けな顔はさらに酷くなった。

“ミモザさん”を助けたのは嘘とか本当とか、そんなものでやったんじゃない。


ただ思うより先に体が動いただけだ。

彼女を安心させようと笑っただけだ。

怪我が気になったから治しただけだ。


あの行動に自分の意思なんてない。

言い訳くさいことを言うと、ウィリアムさんはまたクスクスと笑った。



「それを世間一般では“優しい”というんだよ。

君が私に救われたと思っているのと同じように、私もあの王族の子も 君の優しさに救われたんだ」















私は優しくなんかない。

お人好しとか寛大とか、そんな良いものではない。


………ただ


ウィリアムさんを

ユリウス様を

ランギルスくんを

クラウスくんを

ユノくんを

ミモザを



「……っ何をしているユノ!Aさん!アナタ達がやるべきことは一刻も早く宝物殿に__」

「「いや………









______仲間だ/です‼‼」






仲間(アナタ達)を愛しいと思うのは真実(ホンモノ)だから。

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HANON(プロフ) - Ame931さん» ほんとそれですね!コメントありがとうございます (2022年6月19日 12時) (レス) @page36 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
Ame931(プロフ) - ゴーシュが恋愛やってるように見えないのめっちゃ分かるわ〜 (2022年6月19日 9時) (レス) @page36 id: 745f3a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
春川みやび(プロフ) - ありがとうございます( ; ; )後回しで構いません!無理しないでください、、!応援しています!^ ^ (2019年2月16日 13時) (レス) id: 1c145295b7 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 春川みやびさん» リクエストの方なんですが、今書いてもご期待に添えられるようなお話にはならないと思うので、続編に入って最初の方は本編を書かせていただきます。本編が一区切りついたら番外編を書こうと思うのでもうしばらく待って頂けると幸いです。大変申し訳ありません。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 10bafabdf4 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - ありがとうございますo(^o^)o自分でリクエストしながら、すっかり忘れてました、、、、。(笑)m(__)m (2019年1月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HANON | 作成日時:2018年10月8日 16時

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