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「っな」
「、へぁっ」
寝起きにもかかわらず目をかっ開いたランギルスと、何が起きたのか分からず石になったA。
Aの手はランギルスの唇が触れた場所を押さえていた。
「なに、を」
「報告書、持っていって、寝てて、ブランケット、かけようと、」
途切れ途切れの言葉だが大体の状況は理解できたランギルス。
大方お人好しの彼女は自分が風邪でもひくのを心配したんだろう。
時間が経ってお互いがだんだんと起きたことを理解していくにつれて、みるみるうちに顔が真っ赤になっていった。
「っし、失礼します」
真っ赤になった顔をこれ以上見られたくないが故に逃げるように退室したA。
部屋に1人残ったランギルス。
ランギルスは彼女が去っていったドアをじっと見ていた。
「っ、なんで」
実年齢より少し幼げな顔を歪めたランギルスは、先程の彼女の姿が脳裏に浮かんだ。
彼女の手が押さえていた場所は、唇ではなくて口許＿＿頰より少し下のところだった。
つまり、2人は唇と唇が触れたのではなかった。
「なんで罪悪感がないんだよ……」
・
「………」
「………」
(((この2人何があったんだよ)))
夕食中。
いつもなら二言三言は会話をする2人が全く喋っていない。
それどころか誰とも目を合わせていない上にその目は死んでいる。ハイライトが消えている。
ランギルスの瞳はまるで空間魔法でも入っているのではないかと思うほど淀んでいる。
彼女に至っては淡い青の瞳は今は深い海の底どころか海底にある強魔地帯のようだ。
目が死んでいても食べるペースは変わらないので食欲がないわけではないようだ。
いくら猛者が揃った金色の夜明け団でも、この2人に「何があったの？」と聞く勇気はない。というか普通に聞きづらい。
そんな中で、我らが団長のウィリアム・ヴァンジャンスが誰もが望んだ言葉を言った。
「2人とも何があったんだい？」
上級魔法騎士でも年頃の男女だ。
間違ってもキスしたとは言えない。
数秒経って2人はやっと口を開いた。
「「じょ、ジョギング」」
(((絶対嘘だろ)))
Aが嘘をつくのがクソ下手なのは周知の事実だったが、ランギルスもそうだとは想定外だった。
団の中でトップクラスにジョギングやらなそうな人が何言ってるんだと全員が思った。
結局何もわからないまま静かにその事件は幕を閉じた。
ーーーーー
ブラクロ良きさんリクエスト
「ランギルスと事故チュー」
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HANON(プロフ) - Ame931さん» ほんとそれですね！コメントありがとうございます (2022年6月19日 12時) (
レス) @page36 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
Ame931(プロフ) - ゴーシュが恋愛やってるように見えないのめっちゃ分かるわ〜 (2022年6月19日 9時) (レス) @page36 id: 745f3a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
春川みやび(プロフ) - ありがとうございます（ ; ; ）後回しで構いません！無理しないでください、、！応援しています！^ ^ (2019年2月16日 13時) (レス) id: 1c145295b7 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 春川みやびさん» リクエストの方なんですが、今書いてもご期待に添えられるようなお話にはならないと思うので、続編に入って最初の方は本編を書かせていただきます。本編が一区切りついたら番外編を書こうと思うのでもうしばらく待って頂けると幸いです。大変申し訳ありません。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 10bafabdf4 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - ありがとうございますo(^o^)o自分でリクエストしながら、すっかり忘れてました、、、、。(笑)m(__)m (2019年1月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2018年10月8日 16時
