重症ですね、きっと。 ページ47
レトルトサイド
レ｢改めて、200万人おめでとう｣
｢んふふ、直接も言ってくれるの？ありがとう笑｣
200万人突破した時にもすぐ連絡をしたが、その日はたまたまフェネックちゃんと通話する約束をしていたから直接お祝いすることもできた。というわけだ。
｢レトさんが1番初めに連絡くれたんだよー？｣
レ｢まじで？そんなに俺早かった？笑｣
｢うん。でもすごく嬉しかったよ、ありがとう｣
“嬉しかった。”その言葉を聞いただけで、口元が自然と緩んでいくのがわかる。電話、今日で良かった。
｢レトさんと通話繋いでる時に缶ビールの写真で自撮りを撮ってるのをみんなが知ったらどう思うんだろうね笑 私めちゃくちゃ怒られそう笑｣
彼女のビールを飲む音が聞こえてきた。うま。なんて漏れた声までもが聞こえてくるし。
レ｢でもこの日は偶然だし、仕方がないよ｣
｢そうだよね、文句言われる筋合いはないもん！｣
ふわぁあ、と大きなあくびが耳に届く。眠いのかと思い問えばば、違うよと言われるだけだった。
｢なんかレトさんの声って落ち着くからさ、安心しちゃうの。すっごく眠くなるんだよねぇ。｣
レ｢え、そんなに？嫌だよ、俺まだ話し足りない｣
｢なにそれかわいいんだけどぉー！笑｣
そういうフェネックちゃんの方が可愛いけどね。なんて、彼女に伝えられたら…どれだけ楽だろうか。
｢レトさん、これ言わない約束してくれる？｣
レ｢？うん。｣
｢まぁ金曜日に発表するからいいんだけどねぇ…｣
そう呟きながら、物わ漁るような音が聞こえてくる。金曜日に発表、ということは200万人の企画？
｢レトさんレトさん！カメラonにして！｣
レ｢え、あぁ、うん。｣
彼女に言われるがままにカメラをつけると、そこにはフェネックちゃんがチャンネルアイコンにしているような狐がプリントされたTシャツを着た彼女がいた。
レ｢えぇ！なにそれ！めっちゃ可愛いやん！！｣
｢でしょ！？私がデザインしたんだよ〜｣
彼女は椅子から立ち上がって全身を見てせくれる。その姿を見て俺は驚愕｡少し長めのTシャツに半ズボン。半ズボンからはすらっとした白い足がのぞいている。
｢これ、グッズとして発表するんだけど…どうかな？｣
レ｢めっちゃ可愛い。買う。｣
｢あ！ちなみにまだ2人だけの秘密ね？笑｣
彼女は口に人差し指を当てた。2人だけの秘密、か。その響きだけで胸が高鳴る俺は重症でしょうか。
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作者名：まい | 作成日時：2021年3月15日 18時
