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Aと初めて会ったのは、無理矢理連れて行かれた合コンだった。


同じく無理矢理連れて来られたAと端っこでちまちま食事をつまみながらお酒を飲んでるうちに、意気投合して。この子いいかもなーって思ってから、好きになるのに時間はかからなかった。








『ねえ海、今度の休みここ行こうよ』

『へえー何これ、オシャレじゃん』

『でしょ?ご飯も美味しそうだし』

『じゃあ次はそこで決まりだな』








Aは彼女として申し分ない人だった。


優しくて寛大で、よく笑う。こうやって楽しい事が好きでちょっと子供っぽいところも、一緒にいて面白い。




抱き締めると嬉しそうに顔を埋めてくるところも、キスをしたあと少し恥ずかしそうに俯く所も、とてつもなく愛おしかった。







じゃあなんで浮気したの、と言われると、明確な理由なんてなくて。本当にただの出来心というか、一瞬の気の迷い。









『……もしかして、海くん?』


『………、明日香?』






明日香は、大学の友達だった。再会したのは本当に偶然。Aと付き合って1年半くらいの時に、たまたま行った居酒屋でばったり会って、そこからたまに一緒に飲むようになった。




ある日、明日香から誘いの連絡があって。いつもの居酒屋に着いた頃、明日香は既に出来上がっていた。自分も生ビールを頼むと、少し虚ろな目をした彼女がぽつりと話し始める。









『………浮気されちゃった、』








大学時代から付き合っていた彼氏の浮気現場に遭遇した。築き上げた数年は一瞬で崩れた、と明日香は泣いていた。









『私はね、まだ好きなんだよ…』

『………』

『一瞬の気の迷い、って、言ってたの。本当ズルいよね、男の人って』









『……私達の6年って、なんだったんだろ』







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酔い潰れた明日香は、家の場所を聞いても答えなかった。Aに罪悪感と申し訳なさを抱きながら、とりあえず自分の家に連れて行き、ソファに降ろす。








『水持ってくるから、落ち着いたら帰れよ』

『………海くん、』







その場を離れようとした俺の腕を両手で掴む。Aの手はもう少し小さかったな、なんて考えた。








『海くんはさ、いつも周りにたくさん人がいて……誰にでも優しくて、頼りになって……



………海くんは、ズルくないよね?』






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エリンギプール(プロフ) - 続きが気になります! 大変だとは思いますが、更新待ってます! 頑張ってください (2018年12月15日 23時) (レス) id: b1e7a3c80b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:な な . | 作成日時:2018年10月10日 23時

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