【ky】 第一印象は恋でした。

運命的な出会い ページ2

キヨサイド


正直”それ“を打ち明けるかは悩んだ。当時の年
齢を考えると、ただ単にやばいやつだからな。
こんな成人男性が高校生におちるなんて。


けれど、反対に自慢したい気持ちも動いていた｡
こんなに素敵な少女がいるんだと。


結局、欲には勝てることなく、メンバーに相談
した。相当驚いていたようだったけど、応援す
るよなんて言われてしまった。


かといって、彼女に近づく方法なんてない。そ
もそもジャンルが違う。ゲーム実況者と踊り手｡
こんなかけ離れていると会うことは困難だろう｡




それから7年が経って、彼女は23歳になった。
何も進歩することない日常を送るだけで、彼女
に近づくことも出来なかった。しかし、彼女の
人気はだんだん伸びていく。

キ｢…はぁ｣

編集していた手を止めて、近くに置いてあるお
茶に手を伸ばした。こんな中途半端な気持ちで
編集がスムーズにいくはずもなく、あいつを
いじるための写真が拡大されていた。

キ｢やめよう。｣

パソコンを閉じて、ぐっと背伸びをする。する
と骨が痛々しい音を立てた。時計を見ると、編
集を開始してから3時間がたっていた。

休憩がてらに推しの動画を見る。もちろん女優
は好きだし、ドラマだって見ている。けど、そ
れ以上の感情が彼女に向けられているのだ。

キ｢…やっぱ、かわいいって。｣

彼女も大人になって、顔は隠しているものの、
綺麗な女性になったのが感じ取れる。ほら、
女の子が女性って感じになったっていうかさ。

動画を見てると、スマホの通知のお知らせが届
く。彼女が何か呟いたみたいだ。動画を一旦止
めて、その画面を開くことにした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

しゃると @syaruto_0515

最近ゲーム実況とか見るんだけどさ、みんなの
オススメとかある？ゲームジャンル全般で！笑


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



この呟きを見て、運命かと思った。(勝手に)
ゲーム実況を見てるだと！？もしかしたら…
なんて淡い期待を抱いてしまうものだ。

キ｢…リプ返してる｣

これで俺が送ったら気持ち悪いやつだよな。
とあるファンとのやり取りが目に止まった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

mob12
キヨさんなんてどうですか？その周りの方々の
実況者も面白いからオススメです！


しゃると @syaruto_0515
キヨさん面白いよね！たまに見てる！


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



これはもう、運命でしょ。なんて思った。

複雑でいて、苦しくて。→←設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す