片恋シンドローム２〈 Ren.M 〉 (ページ39)

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◎ いつから？ページ39

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それスノの収録が終わって各々帰り支度をしている中、わたしは蓮くんの元に駆け寄って行く。

「蓮くん蓮くんっ」

「ん～？なぁに」

「今日のお仕事これで終わり？」

「うん、終わり」

「じゃあわたしの家でご飯食べない？………あ、でも食材ないから出前とかになっちゃうけど……」

亮平くんとも話してた、ずっと聞きたかったことを聞くためにお誘いした。でも本当に自炊とかしないから食材がなくて、わたしの家でご飯食べようなんて誘ったのは今日が初めてだった。

「いいよ。ハンバーガーとか出前しちゃう？」

「やった、ありがとうっ！ハンバーガーたべたい！」

「ん、じゃあ行こっか」

そう言ってさらっとわたしの手を握った蓮くん。こういうのスマートに出来ちゃうの、ずるいと思う。これだけでも心臓がばくばくと大きな音を立てていて、この先大丈夫かなって漠然とした不安を感じた。
メンバーのお疲れ様～という声の合間に混じる冷やかしも受けながら手を振って2人で楽屋を出た。

「あ、蓮くん。局出たら手、離してほしい……」

「そっか、そうだよね。じゃあここ出るまではぎゅってさせてね」

いくらメンバー同士でもプライベートで手を繋いでるところを撮られたらそれで察しちゃうファンの方々もいるかもしれない。そんなわたしの考えをすぐに汲み取って受け入れてくれる蓮くん。

「ありがとう。……ほんとはずっと繋いでたいんだけどね」

「……ねー、なんでそんなかわいいこと言うの？Aの家着いたらずっと繋いでてあげる」

蓮くんの手、おっきくてほんのり温かいから好きだなぁ。なんて思ってるうちに外に出てきてしまって、名残惜しくも手がするりと離れていった。蓮くんはすぐ隣にいてくれてるのに、温もりがなくなっただけでこんなに寂しくなるんだ。

「ふはっ、そんな寂しそうな顔しないでよ。家着くまでの我慢だよ」

微笑みながら頭を優しくぽんぽんしてくれた。あ～、好きだなぁ。今まで好きって気持ちに蓋をしてきたから、いざそれを開けてみると溜まっていた分が溢れだしてくる。そのうち蓮くんよりわたしの方が愛強くなっちゃうかも。
なんて幸せな悩みを抱えながら蓮くんに寄り添って帰路についた。