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ちょっとの間蓮くんと抱きしめあったあと、体が離れて目が合った。まっすぐに見つめる視線がびっくりするほど甘くて、溶かされてしまいそうだった。
「A、俺と付き合ってください」
「………どうしようかな」
「え、待って。ここまで来て断るとかある？」
いつも意地悪な蓮くんへの仕返しのつもりでちょっとだけ反抗してみた。でもすこしだけ悩んでるのは本当。
「ねぇ、結婚するまでファンのみんなに内緒にできる？」
「んー、俺としてはすぐに公表したいけどAがそう言うなら出来る」
「……じゃあ、おねがいします」
「っしゃ〜！やっと俺の片想いが実った……！ていうかもう結婚のこと考えてくれてんの？嬉しい」
「や、ちが……くはないけど、もし別れちゃったりしたらだめだからその方がいいかなって」
「別れるわけねぇじゃん。もう離してあげらんないよ？」
そう言うと蓮くんの顔が近づいてきて、おでこ同士がこつんと合わさった。顔が近くて目を合わせるのも恥ずかしくて、目線を逸らす。なんで蓮くんってこんなにやることなすこと全部かっこいいんだろう。
「……ぜったい離さないでね？」
「ねー、まじでかわいい。どんだけ俺のことドキドキさせたら気が済むわけ？」
「蓮くんかわいいって言いすぎだよ」
「だってほんとのことだし。Aが世界で1番かわいい」
砂糖を溶かしたみたいな声色と表情で言うから、なんだか胃もたれしてしまいそうだった。最近蓮くんが言うかわいい、に耐性がまるでなくなってしまった。恋愛感情を抱いてない時期はさらっと流せてたのに。
「ね、わたし意外と嫉妬深いみたいなんだけど、……ひかない？」
「全然引かない。そんなこと言ったら俺の方がひどいと思うよ？さっき舘さんに抱きしめられてるの見た時もすぐに引き剥がしたかったくらいだし」
「案外似たもの同士なのかもしれないね、ふふ」
2人で笑いあってぎゅってしてる時間が幸せすぎて、やっぱり恋って楽しいかも。なんて思ったり。
「蓮くんだいすき」
「俺もAのこと好き。超好き。毎日好きって伝えちゃうかもしんないけどちゃんと受け取ってね」
「うん、へへ…うれしい」
ここが事務所の廊下であることを忘れてずっとくっついていたせいで通りかかったスタッフさんにちょっと怒られちゃったけど、そんなことも含めて一生忘れられない日になった。
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美紀(プロフ) - 移行おめでとうですコロナと熱中症がすごいので体調に気をつけましょう (8月18日 17時) (
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作者名：ぽめこ | 作成日時：2023年6月10日 13時
