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「ほんとはきらいじゃない、蓮くんじゃなくてわたしがわるいの……っ！」
「ゆっくりでいいよ。思ってること全部聞かせて？」
そんな蓮くんの柔らかな声を引き金に、溜まりに溜まっていた気持ちが決壊した。
「さいきん蓮くん、あのスタッフさんと仲いいから……すきになっちゃったらどうしようって………いやなの、蓮くんがあの人とごはん行くのも、すきになっちゃうのもっ……！」
「……うん」
「わたし、蓮くんがすき……すきだから、蓮くんもわたし以外の人すきにならないで………っ！」
勢いに任せて好きだと伝えてしまった。これが恋だと自覚したのはいつからかもわからない。でも蓮くんにだけ特別な気持ちを抱いていたり、心の反応が彼に対してだけ違うのは恋情以外のなにものでもないと思った。
怖くて蓮くんの顔が見れない。どうしよう、と俯いていると突然ふわっと蓮くんの香りに包まれた。
「……やべ、超かわいい」
「れん、くん？」
「はー……ちょっと待って、今気持ち落ち着かせてるから」
視界が真っ暗で何も見えないけど、これは絶対に蓮くんに抱きしめられている。結構強い力で。しばらくされるがままになっていると、頭の上の方から声が聞こえてきた。
「俺のこと、好きなの？」
「……好き」
「それはメンバーとしてとかじゃなくて？俺と同じ気持ち？」
「うん、ひとりの男の人としてみてるから……」
「うわ、どうしよ………まじでめっちゃ嬉しい。今更A以外の人を好きになんてなれない。今までもこれからもずっと、Aのことだけ好きだよ」
さっきよりもさらに強い力でぎゅうっとわたしを抱きしめる蓮くん。やばい、わたし潰れちゃうかもしれない。でも幸せで、わたしも彼の背に手を回してぎゅっと力を込めた。
「あのさ、あのスタッフさんと何もないよ、ほんとに。恋愛相談乗ってもらってただけだし、しかもあの人既婚者だからね」
「……え、うそ」
「左手の薬指見なかった？」
「みてない」
「やきもち焼いちゃってそんな余裕なかったのかな〜、かわい」
からかうように言ってわたしの体をゆらゆらと揺らす蓮くん。
じゃあ全部わたしの早とちりだったってこと？やばい、すっごい恥ずかしい。恋は盲目ってよく聞くけどある意味こういうことなのかな。身をもって体験しちゃった。
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美紀(プロフ) - 移行おめでとうですコロナと熱中症がすごいので体調に気をつけましょう (8月18日 17時) (
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作者名：ぽめこ | 作成日時：2023年6月10日 13時
