◎ 恋路の終着点 ページ32
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最近、蓮くんには仲のよさそうな女性スタッフさんがいる。前々からいてくださってたスタッフさんだけど、今になって2人で話しているところをよく見かけるようになった。今だって事務所の部屋の隅っこで一緒に話してる。
「……お似合いだなぁ」
「あの2人？えー、俺はめめの隣にいるのはAちゃんがいいな」
「わたしなんかよりずっと絵になってるもん…」
なんて不貞腐れるわたしに寄り添ってくれてる亮平くん。なんでこんなにもやもやするんだろう。いや、もやもやとかそんなかわいいものじゃない。胸がぎゅうっと締め付けられる感覚がして苦しい。
「も〜……なんかやだ……」
「何が？」
「わかんない……蓮くんの隣に綺麗な人いるのがかなぁ」
「なるほどね、Aちゃんはやきもち焼いてるんだ」
亮平くんに言われて初めて自分がやきもちを焼いてることに気づいた。いつもメンバーが女の子と絡んでる時にちょっともやもやすることはあったけど今日ほどいやだなぁなんて思うことはなかった。あとは、ちょっとの不安もある。
「……蓮くんが他の人好きになっちゃったらどうしよう」
「嫌なの？」
「やだ、かも…」
「なんで？」
そう聞かれて、考えてみた。別に蓮くんがわたしのことを好きだという事実に浸っていたいわけでもなければ、わたしのことだけ好きでいろ！とかそういう横暴な理由でもない。……だとしたら、
「………わたしもすきだから、両想いがいい……」
「わ、白状の仕方が思ったより可愛すぎてびっくりした。そうだよね、Aちゃんも好きなんだもんね」
「とられたくない…」
なんて弱音を吐いている間にも蓮くんとスタッフさんの距離はさらに縮まっていて、2人で笑いあって話していた。もうやだ、見たくない。
「……亮平くん、わたしちょっと外の空気吸ってくるね」
「俺も着いて行っていい？」
「うん、……ありがとう」
そんなことわざわざ聞いてくれなくてもいいのに、わたしを心配して配慮してくれる亮平くんの優しさにすこしだけ救われた。
楽屋から出る時に蓮くんたちを横切ったけど多分会話に夢中で、きっとわたし達が出ていったことに気づいてない。そんなことにも胸がずきっと傷んで辛かった。
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美紀(プロフ) - 移行おめでとうですコロナと熱中症がすごいので体調に気をつけましょう (8月18日 17時) (
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作者名：ぽめこ | 作成日時：2023年6月10日 13時
