とある冒険心溢れるオタクの話。【黒執事】 (ページ1)

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その少女、魅了ページ1

19世紀の英国……そこには、女王に仕える犬。

"女王の番犬"

そう言われている者がいる。
裏社会が表社会に影響を与える事、女王の憂いを晴らすため日々どこかで息を潜め、じっと目を光らせている…
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セバスチャン｢……様…嬢様……お嬢様…お目覚めのお時間ですよ。｣

『ん、んぅ…』

セバスチャン｢はぁ、全く…今日こそは坊ちゃんより早起きする。と意気込んでいたのに……そんなにお寝坊さんではまだまだレディには程遠いですよ。貴方お嬢様。｣

『んっ…ふぁ～…おはよう。セバスチャン。』

セバスチャン｢おはようございます。坊ちゃんは既に食卓についてますよ。お嬢様も冷めないうちに。｣

『えっ、シエルもう起きてるのっ?!』

セバスチャン｢レディがそんなに急いでははしたないですよ。ほら、お手を。｣

『はぁ～い。今日は行けると思ったのになぁ～』

セバスチャン｢昨日は散々坊ちゃんを連れ回していましたからね。｣

『シエルって夢見悪いのに寝起きいいって…よく寝れてないんじゃないの…心配になるわ…』

セバスチャン｢お嬢様も相変わらずで少々心配になりますよ。｣

『私は眠りが深いだけで…別に…ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ』

セバスチャン｢そうでございますか。では、身支度も済んだので食卓へ。｣

『ええそうね。可愛い弟を美味しい食事の前で待たせるわけにもいかないものね。』

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シエル｢貴方。遅い。｣

『もーシエルったら、ちゃんと"お姉様"って付けてよぉ！』

シエル｢別に2歳しか変わらないんだし良いだろ。｣

『まぁ呼び捨ても萌えますけど…』ﾎﾞｿｯ

セバス｢お嬢様、朝食の後はする事が山ほどあります。お客様もいらっしゃいますので。｣

『んー！』ﾓｸﾞﾓｸﾞ

シエル｢セバスチャン、貴方のマナーをしっかり見てやれよ。僕にはもう手が負えん。｣

セバス｢努力します。｣

『え、待って問題児みたいなのやめてくださいよ。私だってシエルとセバスチャンが目の前にいるのにはしゃがないわけないじゃないですか。』

シエル｢はいはい。僕はもう部屋に戻る。お前は貴方の相手でもしてろ。｣

セバス｢承知致しました。｣

『シエルも忙しいね～…あ、そうだセバスチャン！』

セバス｢なんでしょうか。｣

『明日さ、シエルと一緒にロンドンに行っていい？』

セバス｢明日の予定はきっちり埋め合わせをしますよ。｣