4.プレゼント ページ5
「A、俺は買い物終わったけど…まだ見るか?」
『いえ、大丈夫です。トントンは何を買われたんです?』
「内緒や」
いたずらっ子のような笑みを浮かべるトントン。
可愛い人だなぁ何て思いながらも彼に続いて店を出た。
「はい、これ」
『え?』
店を出て早々にぽんっと渡されるラッピングされた小さな袋
「プレゼントや」
『私に…ですか?』
「おん!父さんの手伝いして貰ったお小遣いで買ってん」
欲しいと言えばある程度のものなら何でも買い与えて貰える公爵家の息子がお小遣いとは何だか不思議なものだ。
「今はまだ手伝いだけやけど、大人になったら自力で沢山稼いでプレゼント買うてやるからな」
『ありがとう…ございます』
めっちゃいい子なんですが…
公爵家というバックがあるにも関わらず自立することを考えて、しかもそのお金で私にプレゼント買ってくれるとか、いい子すぎて…
次男のトントンは家を継がないので将来は自力で職を見つけなければならない。
公爵家だからと言って高位の職に就けるとも限らない。
この国は結構、実力主義なのだ。
まぁ家庭教師を良い意味で唸らせるトントンなら心配なんてないと思うが
『開けてもいいですか?』
「もちろんやで」
ラッピングの紐を解き、袋の口を開ける
何が入ってるのか、わくわくしたながら中身を手のひらにあけた。
『ブレスレットですか』
「おん、せやで。気に入った?」
『はい!とっても!』
トントンの瞳のような真っ赤な石が付いた細いチェーンのブレスレット。
綺麗だな
さっそく左手首に付けると日の光を浴びてキラキラ光る石。
『きれい』
「ん、良かったわ」
照れくさそうに笑う彼にどきっとしてしまう。
うーん、大人びてるぅ…
「さっきのケーキ屋寄って皆にお土産買って帰ろうか」
『そうですね』
彼の提案に頷き再び手を繋ぐ。
ふと、嫌な視線を感じて路地の方を向く……と、そこには後ろから着いてきてくれる私服の護衛人がいた。
視線に気づいたのかひらひらと手を降っている。
彼ら以外の視線を感じたような気がしたのだけど
………………気のせい?
「どうした?」
『いえ、なんでも』
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ノリカ(プロフ) - リクエストいいですか? 夢主がtnと新婚旅行に行くっていうのどうですか? (2021年4月17日 17時) (レス) id: 32ed1811bd (このIDを非表示/違反報告)
かっぱまき(プロフ) - 暁郗さん» 更新再開したら書き始めます!!リクエストありがとうございます!! (2021年1月8日 12時) (レス) id: fb765f023c (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - リクエストいいですか?夢主ちゃんがwrwrdメンバーの誰かにラッキースケベをしそれをtnに目撃される、というのです。いつもニヤニヤしながら読ませていただいています。好きです。 (2020年11月28日 22時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
かっぱまき(プロフ) - りんごさん» 現在のリクエストがそろそろ折り返しなので一度本編に戻ろうと思っております。もう少々お待ちくださいー (2020年11月2日 9時) (レス) id: fb765f023c (このIDを非表示/違反報告)
かっぱまき(プロフ) - 天井(あまい)さん» 皆さんの発想とても良いですよね…ありがたい限りです (2020年11月2日 9時) (レス) id: fb765f023c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱまき | 作成日時:2020年9月23日 13時