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それから10分後
膝にのせた頭がもぞもぞと動き、ゆっくりと瞼があく。
そして、こちらを見たかと思うと彼女は目を見開き勢いよく起き上がった。
『トントン…?』
「おん、おはよ」
『お、おはよ?』
「さてA?お話しようや?」
怖がらせないように優しく聞いたつもりだった。
しかし彼女の肩は揺れ、不安そうな表情になる。
「俺に何隠してるん?」
『あ、いや何も…』
「何もなわけないやんなぁ?」
『っ…』
なんでそんな泣きそうなん?
答えてや…
こっちが泣きそうやねん…
俺の表情を見て彼女は、負けました。と言わんばかりにため息を1つ付き口を開く
『ミユウさんに…生徒会、特にグルッペン、ゾム、トントンには近づくなって………脅された』
「は????」
それは思ってもみない言葉で、しかしまたあの女か。と思わず舌打ちをしてしまう。
『体育祭の鬼ごっこ時、あの子近寄ってきてさ、こう言ったの
「生徒会は私のものよ、今回の生徒会に1人入れるのは私なの。あなた何ていらないんだよ、うろちょろ目障りで…どうなっても知らないんだから」
って………え、トントン顔怖』
あまりによ酷すぎる内容に苛立ちを抑えることが出来ない、もちろん顔に出ていただろうに
「それで、避けてたんか…」
『うん、ホントに生徒会に入るのがミユウさんなら危ないかもと思って…』
「あぁぁぁ、腹立つううううう」
ぐしゃぐしゃと自分の髪を掻き回し、ブンブンと顔を左右に振る
むしゃくしゃするのだ、仕方ない。
『被害受けるのが私ならいいんだけど、もし周りに被害出たら嫌だからさ…』
そういうとこで有能発揮せんでもえぇねん!!!
「ええか!?俺とグルさんとゾムが生徒会に入れたいのはお前や!!!」
彼女の肩を勢いよく掴んだ。
『え、あれ、そうなの?てっきり生徒会メンバーの多数決的なので決まるもんだと…』
「基本、決定権はグルさんにあるからな、お前以外入れたいのやつなんておらん」
そう言うと彼女はホットしたように息を吐き出す。
「まぁ、隠してたのはすまんかった……でもな、突然避けたりするなや…」
『うん、寂しかった?』
「当たり前やろ」
俺の言葉に少し頬を赤くして「そっかぁ」と呟くA
え?何その反応。
俺もしかして今告白したら行ける?
脈あるんやない…???
「な、なぁ、A。俺な……」
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ゆき - とっても面白かったです‼ 天才すぎます! (2月2日 23時) (レス) @page22 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
さぬじ - やばいめちゃおもろかった (2022年7月26日 10時) (レス) id: 9d9e909624 (このIDを非表示/違反報告)
屑っしー - 無表情過多から読んできました!かっぱまきさんもしかして…いや、もしかしなくても、かっぱまきさん神ですか?神ですね。翻訳的な:めっちゃおもろかったです! (2021年5月5日 1時) (レス) id: 712e913274 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱまき(プロフ) - シェム・∀・さん» こそこそ!笑 こちらこそ!読んでいただいてありがとうございました!! (2020年5月19日 9時) (レス) id: fb765f023c (このIDを非表示/違反報告)
シェム・∀・ - 影でこそこそと見させてもらってた者です… 終わっちゃったの悲しいですけどすごい面白かったです!!この作品大好きでした!!本当にありがとうございます!!!! (2020年5月18日 23時) (レス) id: c1a18f3f4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱまき | 作成日時:2020年2月8日 22時