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0006:Pop Culture ページ7

【Madeon】

宜しく、仲良くしよう。
そんなつもりで握手しようと右手を出した。
でも、一向にAは手を握り返してくんない。

「(さっそく嫌われたんかな。俺)」

Aは首を傾げたまんまで俺の目と手を見てくる。
多分それは無い。きっと無いはず。
自分に言い聞かせながら、出した手は引っ込めたくない。

1年は3人。呪術師の仲間が少ないなら尚更。
俺はクソ程怖い目にも合った。
そん時は伏黒と五条先生が居て助かった。

だからこそ、宜しくして欲しいって思う。

「あの、Aが嫌で無ければ。握り返して欲しいんすけど…」
「……何を?」
「…はい?」

全く意味が分からないと今にも言いそうなA。
表情は皆無だけど、別に悪気が有って言われてる感じじゃない。

「えっと…手を?」

もしかしたらAは超ド級の天然なのかも知れんし。
これで無視られたら潔癖症か、嫌われてんのかのどっちか。

「(嫌われたんなら、頑張んねぇと!虎杖悠仁!)」

ショックより先に使命感が来る。
自分で自分の背中をバシバシ強めに叩いてたら、Aはソッと両手で俺の手を握り込んで来た。

「そーゆう感じっすか…」
「…何が?」

うん。Aはめっちゃ天然なんだ。なんて俺は納得。

「(めっちゃ良い奴かも)」
「…え?ズルい。して貰った事ないー!!」
「声がデカいです…」

五条先生と伏黒の反応より、先に感動が来た。
俺の手に伝わるのは、ちょっと冷っこいけど人肌の触れてる感覚だし。

「(伏黒よりも絡みやすい可能性はある)」
「…悠仁?」

さっきと反対側に首を傾げたAは俺を名前呼び。
それは嬉しい。
そして仲良く出来そうで嬉しい。

「俺は仙台出だからめっちゃ観光したくてさぁ!」
「…牛タン?」
「そうそう!牛タン・タタン・タン・タ・タン・ターン!って!」

お前がこのお笑いネタを知ってるかは分かんない。
でも一応、会話のネタだから自然にリズムをつけて口から出た。
すんげぇ勢い良く。

「(反応がねぇ〜)」
「…ふはっ。ずん、だー…ず、ずん、ずんだーの国?」
「知ってんのかーい!」

ずっと無表情。
かと思ったら笑って、たどたどしい感じでネタ返しして来る。

「(めっちゃ良い奴やん…)」

何か涙出そう。

「あ、喜久福おいしかった?」
「…ごめんなさい。味は覚えてない」
「なんでよ」
「…1個だし。硝子と半分こしたから」

俺が感動してる間の五条先生とAの会話の意味は全く分からんけど、それでも良い仲間っぽくて俺は嬉しい。

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ゆきみ大福(プロフ) - ボブさん» コメントも評価もありがとうございます。文章力が足りなくてすみません(´;ω;`)分からない所を教えて下されば!解説作ります! (2021年7月30日 22時) (レス) id: 3362b7a468 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - お話少し難しいけど、読んでいて楽しいです!毎日更新楽しみにしながら過ごしています!星の一番右端押しました!! (2021年7月28日 14時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみ大福(プロフ) - 絶対に出て来るなぁ。笑える。低評価あざーす (2021年4月28日 12時) (レス) id: 3362b7a468 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきみ大福 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mutsuki159/  
作成日時:2021年4月27日 23時

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