十四話 ページ15
「がはっ…う…ごほ」
なんかよくわからないが私は解放されたみたいだ
一体誰だ……
そう思ってそいつの顔を見ようと顔を上げると
見覚えのある制服に身を包んだ赤髪の少年が……
A「え…南野…さんか……？」
(？？)「おいおい 裏切り者の蔵馬よぉ
俺は今すごくいいところだったんだから邪魔するんじゃねえよ」
(蔵馬)「剛鬼…お前がどこで何をしようと俺は関与したくないが
この人は南野秀一が通っている学校の担任の先生だ 他を当たるんだ」
(剛鬼)「おいおい…担任の先生だぁぁあ？？
蔵馬ぁ お前も堕ちたな 人間に毒されすぎだ……
呆れて物も言えねえよ 勝手にどこかでくたばってやがれ 」
そう言ってあいつはさて行った
案外あっさり引いてくれたな
(蔵馬)「先生…こんな時間まで何してたんですか 危ないでしょう」
A「いや…私だって好きでこんな時間にうろついてたわけじゃねえよ
校長の説教が嫌に長くて…」
(蔵馬)「…!!! 先生 先生の左目は青かった…ですか」
A「ん…あ！ コンタクトがとれてる」
さっき剛鬼とやらに飛ばされた時か…
(蔵馬)「先生は何者何ですか その目といいたまに霊気の気配もするし…
そして今目の前に妖怪が現れて自分の命が狙われたのにその落ち着き様…
只者とは思えないんですよ」
くっ…嫌なこと聞いてくるな さすが南野…鋭い
だけどこういうことは聞かれてホイホイ答えられることではない
…相手が妖怪なら尚更だ ……南野は命の恩人だが仕方ない どうにか言い逃れよう
A「そ…そういうお前も何者なんだ
普段…力を発していない時には南野の姿は右目に映っていたが
いま 力を発した君は 私の左目に映っている
詳しくは言えないが私の目は特別性でね…
人のことを聞く前に 自分の正体でも明かしてみればどうだ
………妖怪 」
(蔵馬)「…なんだと」
うわ…殺気がやばい
A「そういうことです 人にはそれぞれ言いたくないことの一つや二つあります。
そううかつに詮索しないことです しかし助けてくれたことに関しては感謝します。 では」
そう言って私はめっちゃ全力で逃げた
私の足で逃げられる自信はなかったが南野は追っては来ていないようだった
相手の弱みを握ってその隙に逃げるとか
教師失格だな
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作者名：緋卯 | 作成日時：2017年12月22日 21時
