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先に動いたのはまた悠仁だ。先程同様真正面から突っ込んできたので今度は普通にモップを振るうと頭を下げて躱される。その姿勢のままながらも視線は私の目をしっかりと捉えており、拳が右方向から迫ってきた。モップを手の内で回し先端で悠仁の肘内側をつく。伸ばしきっていた腕がその衝撃でかくんと折れ曲がった隙に左足を振り上げた。が、振り上げた足は悠仁の右腕でガードされる。ピクリとも動かない、流石の筋力だ。近接戦で悠仁とやり合うのは不利すぎるので一度場を離れることにし、モップの先端を今度は地面に勢いよく突いて空中に飛び上がった。
悠仁の背後に着地し両手でモップを振り回す。攻撃の方向を悟らせないためにもクルクルと回転をそのまま接近、柄を右から足を狙って振るう。が気づかれジャンプで避けられた。が、今度は左から斜め上へと振るうと体勢の整わない悠仁は腕で攻撃を防ぎはしたが右方向へとよろけた。そしてそのまま、柄の方ではなくモップ部分で顔を狙う。ぶべ、と防げずモップを顔面に受けた悠仁はコロコロと転がっていった。
「そっちも使うのね!?」
「当然。これが武器なら刃も柄も使うもの」
「はははは!!! 悠仁お前、A相手だからって気ぃ抜いてんじゃねえぞ!」
真希先輩からの野次に悠仁はムッとした様子で立ち上がった。新品だからいいもののこれが使い古されたモップだったら最悪だったなどと言って接近からの右ストレート。柄で受け流しそのままの流れで下から振り上げる。チョップで塞がれその隙に悠仁の足が私の足を狙う。それを目視し、悠仁の肩に軽く柄を載せジャンプ。そのまま膝蹴り。躱され足を掴まれた。しくじった。
「つかまえ、ったぁ!!」
「わっ!」
ぶんとフィールド中央方面へ放り投げられる。受身をとったものの背中から着地、普通に痛い。
「うっし」
「はいそこまで」
「え!?」
「もう5分……?」
立ち上がり制服に着いた埃などを掃う。5分ってあっという間だな。
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綾人 - コメントに返信ありがとうございます。今回も面白さや文章力が爆発してますね！そして今回も私の好きなキャラがいるなんて！士道や冴や愛空がいて、セリフがなくても存在しているということが嬉しいです。今後も私が楽しみにしている作品を続けてもらえると嬉しいです (7月30日 11時) (
レス) @page44 id: 37a56df5f0 (このIDを非表示/違反報告)
ことこと(プロフ) - 綾人さん» コメントありがとうございます！身に余るお言葉とてもとても嬉しいです……！今後とも今作品をどうぞよろしくお願いいたします。 (7月30日 10時) (レス) id: fe3705f0cd (このIDを非表示/違反報告)
綾人 - コメント失礼します。作家さんかと思うくらい、文章の構成も表現も凄くて、何より二つの作品をここまで綺麗に一つの作品に出来るのか！？という驚きもあります、これからも作者さんはもちろん、この作品も応援させていただきます。無理せず頑張ってください。 (7月29日 22時) (レス) @page41 id: 37a56df5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことこと | 作成日時：2023年6月9日 21時
